追加でナロー画像データを取得できたので、先日LRhGB撮影したこぎつね座の散光星雲 (Sh2-86)を再現像しました。まずは、HαとOIIIのAOO画像データとRGB画像を合成して、さらに、LとHαを使ったLumでLRGB合成を行なった、Lh-NBRGB画像です。
星の色は、RGB画像から拝借しました。前回のものより、階調整も解像度も改善した気がします。カラーアシストに、Hαだけでなく、OIIIも使ったほうが、色も自然に思えますね。PixInsightのNBRGBスクリプトなどを利用したのが功を奏したのでしょうか?
柱状構造部分を拡大してみました。
前回は、赤の飽和が目立ってしまいましたが、今回は雰囲気良くなったのが実感できます。
前回の課題を達成するために、Hα、OIIIに加えて、SIIのデータも取得したので、ここはずばり、ハッブルパレット現像もやりたくなります。
観賞用の画像として擬似カラー合成になっていますが、とっても気に入ってしまいました。
こちらも、柱状構造部分を拡大してみました。
"the small pillar of creation" 、"the little elephant trunk" などとも呼ばれることがありますが、個人的には「ミニ創造の柱」って呼びたいです。全部で20時間を超える露出時間の撮影データを手にれられたので、前回の課題を克服して、この秋一番のお気に入り画像を手に入れてしまいました^^
備忘録: (以下、個人的な覚書 専門的な内容を含むので、綺麗な写真の鑑賞が目的の方はスルーしてね)
撮影データ: Sh2-86 NBRGB版
AXP赤道儀 + ASIAIRPRO コントロール
鏡筒: ミューロン250CRS + RD 0.73x (焦点距離 1825mm F7.3)
ASI2600MM-pro (cooling 0°℃)
オフアキシスオートガイド ASI174MMMini
Lum 47コマ 300sec
Red、Gre、Blu gain100 300sec 8、19、9コマ
Ha、OIII gain 300 600sec 各 31コ、22コマ
LRGB合計 415分 AOO合計 530分 総露出時間 945分
自宅にて撮影
PixInsightにて主な現像、Photoshopにて調整
StarNet+V2、BlurXTerminator、NeatImage9 使用
RGBとAOOの合成には、PixInsightの NBRGB を使用
星の色は、StarNet+V2を使って、LRGB合成の星色で表現
撮影データ: Sh2-86 ハッブルパレット版
Ha、OIII 、SII gain 300 600sec 各 31、22、29コマ
総露出時間 820分
PixInsightにて主な現像、FlatAideProでカラーシフト、Photoshopにて調整
BlurXTerminator、NeatImage9 使用
他はNBRGB版と同じ
気がつけば、6夜にも及ぶ、かなりの長時間撮影になってしまった
総露出時間15時間越え画像は初めてかも? 両方合わせたら20時間越え〜!