板垣公一さんが先月20日に発見した超新星(2023ixf)が明るいとのことで、これなら写るだろうと試してみました。発見された時は、14.9等だったそうですが、5月下旬には11等程度まで増光して、その後もまだまだ明るいらしいとの報告が多数ありました。梅雨の中休みの晴れ間があったので、当地からもM101を撮影してみました。

おおぐま座にある、回転花火銀河(M101)です。銀河を真上から見たフェイスオン銀河で、渦巻きが綺麗ですね。超新星(2023ixf)は十字の光芒までしっかり写っていますよ。3年前にも撮影したことのある、とても有名な系外銀河ですので、その時の画像とも比較してみましょう。

左が3年前で、右が今回です。緑の線で示した明るい星が、3年前にはありません。この超新星は、太陽よりずっと重い(8倍以上?)恒星が、その終末期に生じる大爆発現象で増光するタイプだそうです。消えるのは数ヶ月後とも予想されているようですが、ほぼ1ヶ月後でも、しっかり確認できました。

 

トリミング前の画像と、超新星(2023ixf)のクローズアップ画像も載せておきますね。

   

天の川銀河の星々の遠く彼方に、回転花火銀河が浮かんでいるように見えます。2000万光年も先の光なのに、その近傍に重なる天の川銀河の恒星よりも、この超新星の方が明るく見えます。とてつもなく明るいんでしょうね。

 

追記: 今回の回転花火銀河の色があまりにも淡く感じたので、Photoshopの自然な彩度で色を濃くしてみました。やっぱり、薄い色よりも見栄えが良いようです。彩度アップの新しいものに、トップ画面と、サムネールを差し替えました。色の薄い元の画像も下に残しておきますね。

 

 

 

備忘録: (以下、個人的な覚書 専門的な内容を含むので、綺麗な写真の鑑賞が目的の方はスルーしてね)

 

撮影データ: M101回転花火銀河 超新星(2023ixf)付き

AXP赤道儀 + ASIAIRPRO コントロール

鏡筒: ミューロン250CRS + RD 0.73x (焦点距離 1825mm F7.3) 

ASI2600MM-pro (cooling -10°℃) 

オフアキシスオートガイド ASI174MMMini

R、G、B  gain 100、300秒、各 18, 15, 14コマ (総露出時間  235分間)

2023年6月19日の夜 自宅庭にて

PixInsightにて主な現像、Photoshopにて調整、NeatImage9でノイズ処理

 

超新星を確認したのは初めてかも?

わかりやすい対象となってくれて、慣れない者にも優しい出来事だった

3年前の画像と比較して、最近のPixInsight現像は、以前とかなり違っていることに気づいた