この冬の日本海側での天候は、極めて良くありません。2晩ほどの快晴の夜がありましたが、大きなお月様がある平日で、仕事も忙しくて、スルーしてしまいました。先日、下弦過ぎに、僅かな雲の切れ目を見つけ、4時間限定の天体撮影です。翌朝は雨の予報で、雲が出そうな直前の0時過ぎの撤収計画を立てました。北寄りの夜空を、短めの焦点距離で臨みました。狙ったのは、NGC1333の周辺。

ペルセウス座にある散光星雲と反射星雲の集合体になる星雲です。Embryo nebula と呼ばれていますので、萌芽星雲とでも訳しましょうか。周辺には分子雲が漂っており、うまく撮影するととても綺麗で神秘的な絵になるはずですが、住宅地からでは、淡い分子雲は写ってくれないようです。明るいモニターで見ると、ノイズだらけ。暗いモニターでは何が写っているのかわからない(泣 本来ならボツ画像になる程度の品質ですが、貴重な雪国の冬に撮った画像として、表に出してしまいました(汗

 

NGC1333星雲を中心に、明るいところのみ拡大してみても

ご覧の通り、とてもショボい絵になって、萌えられません。

どうせ撮るなら、長焦点鏡筒でもっと時間をかけるべきだったようです。

もっと暗いところへ行って挑戦しなさいとアドバイスされそうですね。

 

 

備忘録: (以下、個人的な覚書 専門的な内容なので、綺麗な画像を楽しみたい方はスルーしてね) 

 

撮影データ: NGC1333 (Embryo nebula)

AXP赤道儀 + ASIAIRPRO コントロール

鏡筒: FSQ106EDP (直焦点距離 530mm F5) 

ASI2600MM-pro (gain 100、 cooling -20°℃) 

オフアキシスオートガイド ASI174MMMini

2023年1月17日の夜  自宅庭にて

L、R、G、B 各180sec × 39、6、10、10コマ (総露出時間 195分間) 

PixInsight にて現像処理 Photoshopで調整追加

 

住宅地での分子雲撮影は、やっぱり困難と痛感 せっかくの晴れ間がもったいなかった

酷寒の気象の中、慣れないPixInsightを使ってゴリゴリしてみたけれど、あの縞ノイズが現れるだけ

以前、アイリス星雲でも経験していた失敗だけれど、機材の進歩でごまかせるかとの淡い期待は消え去った

次からは、もう少し明るいものを狙おう