はくちょう座にある三日月星雲(Crescent Nebula )を、久しぶりに撮影してみました。
385mmの焦点距離で、三日月星雲を中央にして、フルサイズセンサーで、ナローバンド撮影のAOO現像です。
4年前にも三日月星雲を撮影してますが、進歩できているかな? (ナローバンド撮影や、AOO現像についての説明は、リンク先の4年前の記事後方を参照ください)
周囲の散光星雲とから浮かび上がって見えますね。確認のために、三日月星雲をトリミングで強拡大してみましょう。
紅いカブトガニは、青緑のベールに覆われているようです。4年前は確認できなかったけれど、今回は、はっきりと写りましした。でも、トリミング強拡大では、低解像度になっでわかりにくいですね。
今回は、同じ時間帯に、2500mm長焦点鏡筒での撮影にも挑戦してみました。
蒼ベールに包み込まれる微細な構造まで見えてきました。こちらの画像には、星のみRGB画像データを拝借しています。
ウォルフ・ライエ型の星からの高速の恒星風と、約40万年前の赤色巨星の時に放出された速度の遅い恒星風が衝突している姿だそうです。二つの高エネルギーを持った風が衝突したために、クラゲか、木の実のような、殻と波が見えているのでしょう。
備忘録: (以下、個人的な覚書 専門的な内容もあるので、綺麗な写真の鑑賞が目的の方はスルーしてね)
焦点距離385mmでの撮影データ:
SXP赤道儀 + APT (Astro Photography Tool) 4.01 にてコントロール
FSQ106EDP + RD0.73×(焦点距離 385mm F3.6)
オフアキシスオートガイド QHY5L-IIM + PHD2 guiding ディザリング
QHY600M (gain 60、cooling -10℃)
Hα 600sec × 11コマ、OIII 600sec × 6コマ(総露出時間 170分間)
焦点距離2500mmでの撮影データ:
AXP赤道儀 + ASIAIRPRO にてコントロール
ミューロン250CRS(直焦点 2500mm F10)
ASI2600MM-pro (gain 100、cooling -10℃)
オフアキシスオートガイド ASI 174MMmini
Hα、OIII 600sec × 各 12、10コマ (ナロー露出時間 220分間)
R、G、B 60sec × 各 4、3、5コマ (星用のRGB合計露出時間 12分間)
(総露出時間 232分間)
それぞれ、2022年10月30日の夜 自宅にて撮影
ステライメージ9にて ダークフラット補正、コンポジット
FlatAidePro にて対数現像後、ステライメージ9にて合成
Photoshopにて調整
三日月星雲クローズアップでは、StarNet++V2も使用
晩秋になって、ようやくお天気が良くなってきた
数日間、赤道儀に望遠鏡をつけっぱなしでの撮影に挑戦できた
「二兎追う者、一兎をも得ず」とならないか不安があったが、
いろんな撮影に挑戦できた貴重な機会となった
今回の三日月星雲はそのひとつ
もっと色々と試したいことはあるけれど、ゆっくり挑戦していこう