新月期になってなかなかスカッと晴れない今年の5月の夜が続きます。まだ少しお天気が良かった夜に、おとめ座銀河団のM91(NGC4548)銀河撮影にも初挑戦しました。

かみのけ座の領域にある遠くの銀河なので、メシエ番号がついていても、結構小さく見えます。シャルル・メシエがカタログに記載する際に座標を間違えたとされるだけのことはありますね。2本の渦巻く腕の周囲を取り巻く淡い部分もあるのですが、これを強調すると、ノイズだらけの画像になるので、暗く抑えています。この画像では、暗いところでモニター輝度を最大にすると、その存在がわかるかも? 暗いところへ遠征に行けたら、また撮り直したいですね。

 

備忘録: (以下、個人的な覚書) 

今回の撮影データ:  

ミューロン250CRS(直焦点 2500mm F10) + AXP赤道儀

ZWO OAG + ZWO ASI 174MINI  PHD2オートガイド(ディザリング)

ZWO ASI1600MM-cool (gain 139、 cooling -20℃)

APT (Astro Photography Tool) 3.88 にて撮影制御

L 600sec × 9コマ、R、G、B 各600sec × 各2コマ (総露出時間 150分間)

2021年5月9日の夜 南中後から自宅庭にて

ステライメージ9でLRGB合成現像  PhotoShopCCで色調調整など追加とトリミング

 

2台撮影体制の準備として、長焦点鏡筒にはマイクロフォーサーズセンサーカメラを装着。以前、OAGするのにガイド星が見つからなくて諦めたことがあった。今回は入手したばかりの、センサーの大きなガイドカメラを初使用。ピント合わせを行って、OAGカメラの強い周辺減光に吃驚。小さなプリズムで軸を傾けるので、丸くケラれるのは知っていたけれど、丸い視野の中でも周辺減光がこんなに見えるとまでは予測していなかった。なんとか予定のガイド星を見つけたつもりだったが、時々ガイド星を見失うPHD2の報告あり。自動モードにして朝まで撮影のつもりが、熟睡1時間ぐらいでガイドエラーが顕著となり、その後は全滅。予定の半分程度の撮影データ入手となった。ステライメージ9でLRGB合成現像して、TIFF画像にPhotoShopCCでハイパスフィルターもかけてみた。処理に時間をかけたけど、カブリ補正が不良で思ったほどの仕上がりにはならず、淡いところを暗く抑えて画像処理を終了とした。