暫定税率凍結 | DRAGON

暫定税率凍結

ついに暫定税率が凍結され、ガソリンの値段が下がりました。このまま暫定税率が撤廃されることを期待します。


しかし、中には暫定税率が廃止しガソリンの値段が下がると、クルマの使用頻度が高くなり、環境に良くない、故に暫定税率を廃止すべきではないという意見があります。コメンテーターの中にも、そう主張する人がいます。単に安くなればいいというものではない、もっと広く物事を捉えなければならないとも言っています。


「物事を広く捉えなければならない」だって?それは、あなたにこそ当てはまるのではないかと思いました。


燃料費の高騰のために事業が成り立たなくなっている業者だってたくさんあるはずです。しかも、ガソリンは、単にクルマに乗る人だけに関係しているのではありません。輸送コスト等が高くなり、全ての価格に反映されることも意味しています。要は、物価をどんどん高くすればいいということでしょうか。その結果、餓死する人が増えるという事態だって十分あり得ます。


そもそも、暫定税率の最大の問題は、役人どもに無駄に使われていることです。それを、環境だなんだという話を持ち出してくるのは、論点のすり替えです。環境問題を人質にしているようなもので、善人面しているだけに余計に始末が悪いといえます。本当は、環境や国民のことなど眼中になく、自分たちの既得権だけしか考えていないくせに、何をかいわんやです。この構図は、いたるところで見受けられます。


その手中に、まんまとはまるコメンテーターもどうかしています。大体、環境のことを言うのであれば、暫定税率などではなく。環境税をかけることの方が妥当です。環境に負荷をかけている企業には高い税金をかけ、逆に環境に良い企業には、補助金を与えるなどするのです。それで逃げて行く企業は、どうぞ御自由に出て行ってもらうだけです。


ところで、一般に、経済活動は環境に負荷をかけるものですが、経済活動を止める訳にはいきません。それにです。環境に負荷をかけないどころか、むしろ、活動すればするほど環境に良い影響を与える技術だって存在します。問題なのは、その普及の妨げになる社会システムの方です。


暫定税率に話を戻しますが、環境のため暫定税率を維持するという考えには、矛盾があります。なぜなら、その金で道路を造るからです。道路を造るということは、自動車の利用を促進するということです。利用されないならされないで、どうしてそんな道路を造ったのかという問題になります。


全くお話にもなりません。ガソリン税には、まだ、デタラメがあります。税金部分が非常に大きいのですが、税金部分に消費税がかかっているデタラメさ加減です。これも、環境のためには良いことだという人たちがいますが、そのためにルール無視のデタラメがまかり通っていいはずがありません。


まともに環境について考えたかったら、もっとましな論議がなされなければなりません。デタラメの上塗りにはうんざりです。