暫定税率から見えてくるもの1 | DRAGON

暫定税率から見えてくるもの1

前回は暫定税率についてで、ごく一部の例をみただけであったが、複雑の様相を呈している。さらに、目を広げると、日本全国、地域によって、また、同じ地域であっても、人によって立場によって、同じ人でも、そのときによって、利害関係、死活問題、状況が様々に変化する。千差万別、極めて複雑であり、細かく見ようとすると、収集がつかなくなる。


この暫定税率には、現代が抱えている問題が集約されているようにも思える。暫定税率一つとっても、決して、簡単でも単純でもない。


ここで、ちょっと、視点を変更。


「真理は単純である」とか「シンプルに考えれば、全てうまくいく」だとか、悟ったようなことを聞くことがあるが、単に、何かの教祖だとか、書物だとかの受け売りで、真理とされていることを訳も分からず、振り回しているにすぎないように思える。


例えば、「真理は単純である。人が良いと思うことをすることが良いことである」なんてことを言う人もいるが、必ずしもそうとは言い切れない。暫定税率でも見たように、同じことでも、良いか悪いかは、人によって異なってくる場合があるからだ。


単純であることもあるが、そうでない場合も、決して少なくないと思う。