国民健康保険の矛盾、そしてカツオ | DRAGON

国民健康保険の矛盾、そしてカツオ

今回は、この前の日曜(12/3)の2つのTV番組に関してです。

まず、そのうちの一つである国民健康保険の特集のNHKスペシャルからです。

最近、よくメディアで扱われることが多いのですが、年金同様、国民健康保険も今、危機的状況にあります。本来、農業をはじめとする自営業者が主な加入者であったのが、その層が激減し、退職者や無業の人達の占める割合が増大し、それでいながら、医療にかかることが多くなる老齢者を多く抱えていることから、当然、財政的に厳しくなります。弱者が弱者を支えているという構造上の問題があるのですが、その危うい構造の上にさらに、税制改革のために、保険料を払えない人が急増しているとのことです。

つまり、老齢年金等控除の縮小等により、保険料が大幅に上がってしまったのです。保険料を払うことができず、医療を受けることができないでいる人達が増えてきています。

解決策として様々な案が提案されていますが、あちらを叩けばこちらが出るといった具合に、なかなか決め手に欠けるようです。

例えば、国保、健保、政管健保(健保は大企業が独自に運営、政管は、文字通り、国が運営)を一本化しようという案がありましたが、案の定、健保側が反対の意向を表しています。

どうすればよいか、これをまともに論じようとすると、様々な事を詳細に検討しなければならず(医療のあり方等も含めます)、相当長くなります。しかも、ぐちゃぐちゃになるだけで、答えは容易に出てこないでしょう。

本当に、この世の中は複雑です。同じことでも、立場によって、良し悪しが変わりますし。

しかし、一方、明らかに単純に悪いことがあります。それは一つには、お役所の税金(保険料)の無駄遣いがあります。社保庁が盛んにやり玉に上がっていますが、氷山の一角にすぎないでしょう。また、格差を拡大させすぎるような政策も問題ですし、真っ先に解決しなければならない問題は先送りにし、時間をかけて論じるべき問題や通してはならない法案に関してはあっさりと成立させてしまう政治、そして、そういった議員を選んでしまっている国民にも非常に大きな責任があります。国民は被害者のような言われ方をすることがありますが、実は、国民こそが最も悪いともいえます。

とにかく、まず、一番先になんとかしなければならないのは、税金や保険料の無駄遣いです。

中には、そのような無駄遣いは一部であり、それらを解決したところで、たいした解決にはならないと主張する識者もいますが、それはどうでしょう。決して、小さな額ではないでしょうし、仮にそうだとしても、問題は、お役人がデタラメな使い方をしていることによって、税金や保険料を払いたくないと国民が思うようになることであり、払えるのに払わない人に対して、言い訳を与えることになってしまうことです。そもそも、大企業の法人税減税をするなどの金持ち優遇政策を取ることを目の当たりにして、稼げば稼ぐほど払わないでいいのではないかと思っても、やむを得ないのではないでしょうか。

デタラメなやり方はうやむやにして(実際、ことが大きくなったり国家的になると、重大性が大きくなるのに反比例して、あいまいになりがちです)、国民にだけ負担を強いるようなことを言っても、誰も納得しないことや国民ももっとまともな政治家を選出させるべきことこそが、単純明快にしてまっとうなことではないでしょうか。

以上、危機に瀕する国民健康保険についてのごくありきたりな意見でしたが、2つ目は、がらっと変わって、「サザエさん」です。

テーマは、将来の夢についてでしたが、カツオが社長になることを語っている場面もありました。カツオは、口八丁だし、社交性もあり、機転もきき、アイディアの発想力もありそうです。社長には、なかなか適確のような気もしますが、どうでしょう。私も、カツオの将来については思っていることがあるのですが。それは次回にします。