本日
お休みだったゲテ
いつものお楽しみ
映画館に行って来ました
『一命』
観て参りました
いやー
すごかった
1962年に公開された
小林正樹監督の『切腹』のリメイクだ
前作は見ていないので
比較のしようがないが
おおむね好感持てる作品でした
関ヶ原の合戦後
徳川の時代
仕官がかなわず
食い詰めた侍が武家を訪れ
切腹を申し出る
当時
貧乏侍の”たかり”の手段として
狂言切腹が横行していた
少しお金を恵んで貰おうと
わざと切腹を申し出るのだ
先年にもそういうヤカラがやってきて
狂言切腹を申し出てきた
それをよくない風潮と
思っていた武家の家老
見せしめのため
その侍にあえて本当に切腹をさていた
竹光で切腹させるという
非情な方法だった
今回現れた貧乏侍
少し様子が違う
介錯人を指定してきたのだ
が
その介錯人は昨夜から行方不明だった
色めきたつ家老
こいつは何者か・・・・
貧乏侍に市川海老蔵
家老に役所広司
竹光で切腹させられる侍に瑛太
いやもう竹光で切腹させられるシーンは
壮絶でしたよ
タケの棒で何度も何度も腹を突き刺す
が
意地の悪い介錯人は容赦せず
「まだまだ!」
と介錯しようとしない
見てるこっちも
「うううううっ」
って唸り声が出そうになる壮絶極まりないシーン
やがて介錯が行われるが
もうこっちもグッタリ
さて
その後瑛太扮する若侍に
気の毒な過去があることが描かれてゆく
まー
全体的に暗いストーリーで
救いのない展開
当時の武家社会が
建前だけで形骸化し
格好だけのハリボテの武士道が横行していた
という話
今の社会にも脈々と残っている
つらい現実だ
主演の海老蔵
冒頭から鼻から抜けるような
頼りない喋り方なのだが
指定した介錯人が行方不明となっていることが
発覚してから
いつもの”ギョロ目”芝居が炸裂
さらに
舞台役者独特のセリフ回しも鼻につく
が
さすが歌舞伎役者だけあって
所作はカンペキ
着物の着こなしも様になってるし
畳の歩き方や刀の構え方など
全てカッコイイわ
時代劇はそういう所作のひとつひとつの
積み重ねで物語にもリアリティが出る
ちょっと海老蔵
見直したぞ
ただ
舞台芝居と映画芝居の違いは
わかってほしいねぇ
あんな節回しの付いた喋り方しません
興行的には不振だというのも
なんとなく判ります
くらーい、おもーい話だから
敬遠されてるのかなぁ
すでに
見ておられる方もいらっしゃるでしょうね
ラスト近く
あの「もみじの饅頭」のくだり
ゲテ、目頭が熱くなりました
未見の方
まだ劇場にかかってますので
よかったら是非
でも
不振が伝えられてるので
シネコンでは
上映回数は減らされて
見づらい時間帯に追いやられてるようです
ちょっと血の場面が多いので
お気をつけて
時代劇初の3Dだそうですが
特に3Dは意味なさそうです
さて
海老蔵を見て
ゲテ
ちょっと歌舞伎に関心をよせるようになりました
歌舞伎
見たこと無いんですよ
見たいというより
「やってみたい」のですよ
ははははは
「市川ゲテ蔵」
なんてどうでしょう
海老蔵の屋号は「成田屋」だそうです
ゲテ蔵
人前が恥ずかしい男です
「テレ屋」ってどうでしょう
舞台でバァ~ンって
見得を切って
「いよぉ~~~~っ」
じゃ客席から
「よっ、テレ屋!」
客席に見得切っておいてテレ屋だって・・・
・・・バカだねぇ
はぁ~
も、寝ます
じゃまた