とある飲食店さんから舞い込んだ日本酒用の硝子の杯の精密研磨。
最初はこんな感じでした。
ちなみに新品で一見綺麗に見えますが、光を当ててみると実際はグラス表面の凸凹の影響で白濁した感じに見えることがほとんどです。
これは、どうしても空気に触れているとなってしまうことなので仕方のないことですが、ガラス研磨を行わない限り解決はしません。
新品だから一番透明な状態ということではありません。
そこをさらに透明度と艶光沢を上げるのがオーダーメイド研磨になります。
今回、飲食店さんからの依頼理由を聞いたところ
「当店では、如何に綺麗で清潔なグラスをお客様に提供するか?ということをPRする」とのことでした。
現実的な問題として、ガラス表面の凸凹は確かに汚れが入り込みやすいので重曹とかクエン酸とかを使うわけなんですが・・・
ただ、そういった洗剤関係がグラス表面の凸凹まで修復をしてくれるわけじゃありません。
なのでグラス表面の凸凹をフラットにしない限り、何度も同じ箇所に汚れが再発するということです。
症状が進行すると、つけ置きという感じになりグラスそのものの表面をさらに傷みつける感じになります。
グラス表面の凸凹を特殊研磨除去を行って出てきたガラスのカスです。
この凸凹を除去することで光が正しく入射して透明度と艶光沢が上昇します。
ライトの距離を遠くするとふわっと感
ライトの距離を詰めるとクッキリ感
日本酒用の杯ですので、実際に日本酒を入れてから仕上がりを見ます。
簡単そうに思える研磨ですが、周面の屈折率などを誤ると光がそれぞれ勝手な方向に流れていくので時間と神経を使う作業になります。
当方で行う飲食用のグラスの特殊研磨は、光学ガラスやレンズなどを製造する際の技術を応用しております。
また、注文はオーダーメイド施工になります。