阪神 300 002 300 8
中日 000 000 100 1
(神) ○藤浪-梅野
(中) ●雄太、伊藤、岡田、田島-谷繁、武山
本塁打
(神) 鳥谷6号3ラン(雄太)
本拠地のナゴヤドームで行われた阪神との3連戦の2戦目は、ドラゴンズが完敗。
引き分けを挟んだ阪神戦の連勝が5でストップして、再び借金生活へと逆戻り。
サヨナラ勝ちした首位の巨人とは7ゲーム差に広がりましたが、全試合勝てる訳ではないし負ける時はこれぐらいの方がスッキリします。
先発の雄太が6回7安打で今季ワーストタイの5失点を喫して負け投手になり、4敗目(3勝)。
初回、先頭の上本にレフト前ヒットで出塁されると、大和には四球を与えて無死一、二塁のピンチ。
ここで3番の鳥谷には、カウント2ボール2ストライクからの内角ストレートをとらえられて、右中間スタンド最前列まで運ばれてしまいました。
いきなり3ランを浴びてしまった雄太は初回が全てだったとコメントしていましたが、この一発が悔やまれます。
スロースターターといっても、ヨーイドンで3点を取られてしまってはチームの雰囲気が悪くなってしまうのも無理はありません。
その後は立ち直って、2回から5回まで無失点に抑えていた雄太は6回も2死ランナーなしとして、ゴメスに四球。
マートンにセンター前ヒットを許して2死一、二塁のピンチを招くと新井兄弟に連続タイムリーを浴びて、2点を失いました。
結局、雄太はプロ入り最多となる132球を投げましたが、6回はもう足がつりそうになっていたし、スタミナの部分では限界だったのかもしれません。
打線も9回を投げ切った阪神先発・藤浪の前に13三振を喫するなど抑え込まれて、7回にゴメスのエラーで1点を返すのが精一杯。
150㌔を超えるストレートとキレのあるスライダーを両方とも待っていては打てないし、春先に対戦した時のように終盤バテることもありませんでした。
そんな中、大島に代わって「1番・センター」でドラゴンズに移籍後初スタメンとなった工藤が3回にセンター前ヒットを放つと、8回にもライト前ヒット。
ロッテ時代のおととし5月1日のオリックス戦(京セラドーム)以来となるスタメン出場に発奮して、マルチ安打は巨人時代の2010年7月1日の広島戦(マツダ)以来4年ぶり。
去年は1軍出場すらなく、トライアウトを経て自身4球団目にたどり着いた苦労人がバットで存在感を示しました。
工藤も守備は大島と遜色ないレベルだし、塁に出れば足も速いから面白い選手です。
ただ、脇腹痛で2試合連続で欠場した大島もこれ以上長引くようだと目標にしている200安打に向けて暗雲が垂れこめてくるし、オールスターを辞退すると10試合の出場停止を受けてしまうので、前半戦最後の試合で復帰したいところ。
スタメン復帰2試合目の荒木も3回にセンター前ヒットを放つと、守備でも初回にマートンのセンター前に抜けそうな当たりを好捕してアウトにするなどファインプレーを連発して、全快をアピールしました。
ポジショニングや捕ってからの素早い送球など、荒木にしかできないプレーで地元のファンを唸らせたのが完敗の中では収穫です。
この日、出場選手登録を抹消されたルナに代わって「7番・サード」で今季初スタメン起用された高橋周は、7回にゴメスのエラーで出塁するも、4打数ノーヒットに終わりました。
全体的に藤浪の速球に差し込まれているのが気になったし、タイミングの取り方がどうも微妙にズレているように見えます。
ファームである程度の結果を残していてもなかなか1軍に呼ばれなかったのは、そこが原因なのかもしれないし、結果だけではなく内容も求めていかないといけません。
そういう意味では第3打席のファーストゴロは悪くなかったし、相手のエラーではなくヒットと判定されてもおかしくないぐらい強い打球でした。
ルナに代わって4月21日以来となる1軍に昇格したゴメスは、7回に代打で登場して空振り三振。
この日は、ナゴヤ球場で行われた社会人ヤマハとのプロアマ交流戦に出場して3回に2ランを放ってから1軍に合流しましたが、当然アマチュアとプロの一流投手とでは全然レベルも違ってきます。
ルナが戻ってくるまでは、サードのポジションを谷と高橋周、もしくは森野がサードに回ってファーストにゴメスと中田を起用するなど様々なパターンが想定されます。
高橋周とゴメスはバッティングで結果を残さないと1軍にいる意味がない選手なので、ルナが戻ってくるまでに生き残れるか競争です。
現状、外国人枠を確保しているのはエルナンデス一人だけなので、ゴメスはバットでアピールすればルナが戻ってきても1軍に残ることはできます。
5点ビハインドの7回表からは、吉見と同じく右肘手術からの復活を目指す伊藤準規が一昨年10月3日の阪神戦(ナゴヤドーム)以来、2シーズンぶりの登板を果たしました。
先頭のピッチャー・藤浪にはいきなりカウントを3ボール1ストライクとしてしまい、打つ気のない藤浪はわざと空振り三振。
続く上本、大和に連続四球を与えて1死一、二塁とすると鳥谷をピッチャーゴロに打ち取って併殺かと思いきや、伊藤準規がまさかの悪送球。
自らのエラーで1点を失うと、ゴメスを見逃し三振に取って2死とするもマートン、新井貴に連続タイムリーを浴びて3点を失いました。
記録上は自責点になりませんでしたが、元はといえば自分のミスだしフィールディングが大暴投になってしまいました。
投球も高めに上ずってばかりだったし、復活へ向けての道のりはまだまだ険しいものになりそうです。
16日の試合がオールスター前最後の試合ということで、何としても勝って前半戦を締めくくりたいところ。
予告先発投手はドラゴンズが吉見、タイガースがメッセンジャーの両右腕と発表されています。
手術明けの吉見は万全を期して中7日の登板間隔を明けて、前半戦ラストゲームの先発を任されました。
苦手の神宮でも復帰戦は5回3失点でまとめたのだから、得意のナゴヤドームで竜のエースがどんなピッチングをしてくれるのか楽しみで仕方ないし、吉見の復活劇で前半戦5割ターンといきましょう!