谷繁9試合連続打点となる先制打も川井が粘り切れずドロー、ヤクルトと3ゲーム差 | 己の信念を貫く競馬予想

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中日 000 100 000 0 1

広島 000 001 000 0 1

      (延長10回、規定により引き分け)

(中) 川井、H鈴木、H小林正、H浅尾、H平井、岩瀬-谷繁

(広) バリントン、今村-石原




今季13度目の延長戦突入となった連夜の熱闘は、両者相譲らずドラゴンズにとっては9月8日の巨人戦(ナゴヤドーム)以来、今季8度目の引き分けに終わりました。

首位のヤクルトに63勝で並ばれて、引き分けの数が7つも多い関係で3ゲーム差に広がりましたが、負けなかったのは大きいし価値あるドローと受け取るしかありませんね。



1-1の同点で迎えた延長10回裏、マウンドには6番手の岩瀬が上がって9分でこの回を終えることができれば次の回があるという状況。

先頭の代打・迎を3球でファーストへのファールフライ、続く東出を6球でショートゴロに打ち取って2死。


あと3分で1死を奪うことができれば11回に突入という場面で、落合監督が歩きながらゆっくりとマウンドへ。

時間を稼ぐために笑みを浮かべながら内野陣の輪に加わって、会話を交わしながら雑念を振り払いました。


同時に、次の回の攻撃が無くなったのも見て守備固めに入り、完全な引き分け狙いの体勢に入った落合監督。

3時間30分が過ぎてドラゴンズの勝ちはなくなって岩瀬は目の前のバッターに集中できる環境は整いましたが、代打の倉に四球を与えてしまうとバーデンにもレフト前ヒットで続かれて2死一、三塁という一打サヨナラのピンチ。


ここで、今日3三振ながらセ・リーグ2位の80打点、得点圏打率.324という栗原と対峙するも、キャッチャーの谷繁は迷わず勝負。

強気のストレートで追い込むと、最後は外角高めの直球を引っかけさせて、ショートゴロ。

荒木の送球が左へ逸れてヒヤッとしましたが、一塁に回った森野がしっかりと捕って試合終了。


落合監督の引き分け狙いの采配には少しだけ疑問を感じたとはいえ、これがビジターの戦い方なんでしょうね。

仮に10回表を3時間30分以内で終えたとしても11回表で勝ち越せるとは限らないし、サヨナラ負けのリスクの方が高いと見たんでしょう。

それに、中継ぎピッチャーもドラゴンズは6人をつぎ込んで岩瀬が最後だと思って投入しているので、まだ二人しか使っていないカープに比べたら総合的には引き分けに持ち込みたかったんですよね。


その岩瀬は落合監督がマウンドへ向かったことで突如リズムを乱したのか2死一、三塁という絶体絶命のピンチ

を招きましたが、何とか踏ん張りました。

岩瀬にとっては13年連続50試合という自身の日本記録を更新する大切な登板だったので、無失点で役目を終えることができて何よりですね。




広島先発のバリントンに対して3回まで1安打に抑えられていたドラゴンズ打線は4回、先頭の井端がライト前ヒットで出塁すると森野はフルカウントからのランエンドヒットでセカンドゴロ。

4-6-3と渡るも、スタートを切っていた井端が二塁へ滑り込むのが早く、間一髪のタイミングでセーフ。


1死二塁と送った形になると、ブランコがセンター前ヒットでつないで一、三塁へとチャンスは拡大。

外野フライでも先制という局面を作って、今チームで最も当たっている谷繁がバッターボックスへ。


初球ファールの後の2球目、内角低めのストレートを引っ張ると逆シングルで捕ろうとしたバーデンのグラブを抜けてレフトへ。

三塁ランナーの井端がホームインして、相手の拙守にも助けられながらドラゴンズが先制点を奪いました。


記録はタイムリー二塁打となって、谷繁は出場した9試合連続打点という数字をマーク。

ドラゴンズの球団記録では西沢道夫が1949年に記録した11試合連続打点が最高ですが、2リーグ分立後では68年の千原、84年の宇野、98年のゴメス、03年の福留の10なので、谷繁はそれに王手を掛けました。


この勢いなら、バース(元阪神)が持っている13試合連続打点というプロ野球記録の更新も夢ではありません。

ただ、この記録は決して自分の力だけでは達成できるものではなくて前のバッターのおぜん立てが必要になってくるんですよね。


前を打つアライバや森野、ブランコの調子も同時に上がっているということを示しているという見方もできます。


ランナーがいない場面ではホームランを打たないと打点は付かないし、犠牲フライや内野安打でも打点が付くような状況を作ってあげることが大切です。

この優勝争いをしている時期だから記録に関しては二の次ですが、それがチームの勝利に直結するのであれば

大歓迎ですね。



今日から和田が1軍登録されて西武時代の2007年9月7日以来となる6番で即スタメン出場しましたが、4タコで29打席連続ノーヒットを継続。

現状では谷繁の方がバッティングの調子がいいのは誰の目に見ても明らかなので、和田を使うとしてもこのクリーンナップの並びになるんでしょうね。


森野、ブランコ、谷繁のクリーンナップでは11試合で9勝1敗1分けという成績を収めているので、あまり動かしたくはありません。



この試合の先発は吉見と前田健のエース対決と予想されていた中で、ドラゴンズは川井を立ててきました。

3回までは毎回ヒットを許してランナーを得点圏に進められる苦しいピッチングでリズムも明らかに悪かったんですが、それでも持ち味の粘りを見せてピンチを脱出。


独特のカット気味に動くボールで内野ゴロに打たせて取って、5回までは広島打線を無失点に封じ込めて勝ち投手の権利を得ました。

ところが、6回2死から松山に初球をレフト前に運ばれて出塁されると、広瀬にも連打を浴びて一、二塁のピンチ。


この場面で代打には赤松が告げられて、球数が100球を超えた川井がカウント2ボール1ストライクから投じた4球目のチェンジアップを上手くすくい上げられました。

角度よく舞い上がった白球は、あわやスタンドインという勢いでフェンスの最上部を直撃しました。


二塁ランナーの松山が生還して同点に追いつかれると、一塁ランナーの広瀬もホームへ突入。

ドラゴンズも和田から中継の荒木、そしてキャッチャーの谷繁へと懸命のバックホームが返って、ホームは際どいクロスプレー。


最後は谷繁が廣瀬の足を好ブロックして、ホームベースを辛うじて死守すると何とか逆転は免れました。

代打に赤松が出た時点で前の試合、三振に仕留めている鈴木にスイッチするという選択肢もあったんですが、川井が粘りきることができませんでしたね。


2回にも1死二、三塁というピンチでバリントンに浅いライトフライを放たれて、堂上剛のレーザービームで三塁ランナーの廣瀬を刺すというシーンがあったんですが、川井はバックの守備にも助けられました。

堂上剛の強肩と息の合った中継プレーが無ければ川井はもっと失点していてもおかしくないような内容だったので、反省する点は多いです。



7回からマウンドに上がった4投手は全員が連投になりましたが、それでも隙のない完璧なリリーフ。

2番手の鈴木は先頭バッターにヒットを打たれてランナーを二塁まで進められるも、代わった小林正がカバー。


浅尾は2年連続の70試合登板となって、自身が持つ球団記録まではあと2と迫りました。

今季42ホールド(48HP)として去年、自身が打ち立てたプロ野球記録までも5とした浅尾。


0.47という凄まじい防御率も物語っていますが、去年以上の活躍をしているのは明快ですね。



9回を3者凡退に片付けた平井の好リリーフも見事だったので、ブルペンの頑張りが引き分けを呼びました。



優勝争いからは半歩だけ交代してしまいましたが、それでもまだ諦めるわけにはいきません。

吉見が今日の試合で先発しなかったとはいえ、アクシデントが起きたという情報は入っていないから、明日の試合でマエケンと投げ合うんでしょうね。


シーズンも残り20試合となってペナントレースも佳境に差し掛かりましたが、命運を握っているのは勝負の13連戦。

それまでにヤクルトとのゲーム差を縮めて引き離されないようにしたいので、何とか9月の残り2試合を勝って10月の大逆転劇に望みをつなぎましょう!