谷繁サヨナラ打で劇的5連勝、首位のヤクルトに1.5ゲーム差まで急接近! | 己の信念を貫く競馬予想

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ヤクルト

  200 000 000 2

  010 000 101x 3

中  日


(ヤ) 増渕、H久古、松井光、日高、H松岡、●林昌勇-相川

(中) ソト、H三瀬、○浅尾-谷繁


本塁打

(ヤ) 畠山21号2ラン(ソト)

(中) 平田8号ソロ(松井光)




ドラゴンズが7月5日の阪神戦(ナゴヤドーム)以来、6度目のサヨナラ勝ちを収めて今季2度目の5連勝!

5カード連続の勝ち越しで貯金を今季最多の10としてヤクルト戦は4連勝、6月19日以来の首位と1.5ゲーム差まで急接近しました。


サヨナラ勝ちを決めた瞬間は、まるでリーグ優勝したかのような雰囲気でしたが、今のドラゴンズにはそれだけのムードがあります。

逆に、4連敗したヤクルトの選手たちは相当落ち込んでいると思うので、チーム状況は逆転して相手にはダメージの残る1敗になったことでしょうね。



試合の終盤までもつれ込んだ大熱戦に終止符を打ったのは、またしても頼れる大ベテランの一振りでした。

2-2の同点のまま迎えた9回裏、ヤクルトは6番手として抑えの林昌勇をマウンドに送り込んで、ドラゴンズは1番の荒木から始まる好打順。


先頭の荒木が初球を打つと三遊間、深いところへのゴロで一塁を駆け抜けて、川端は送球することもできず内野安打。

サヨナラのランナーが出塁すると、打席へ向かった井端を落合監督が呼び止めて何やら耳打ち。


耳元で何事かを囁いたあと、井端は初球でピッチャー前へ転がして無難に送りバント成功。

1死二塁とランナーを得点圏に進めて、内野陣が集まったヤクルトサイドは森野を敬遠してブランコ勝負。


大ブーイングの中、塁は詰まってブランコがバッターボックスに入るもカウント2ボール2ストライクからの5球目をバットの先で拾って左中間へ。

打った瞬間に抜けると思った打球もセンターの青木が広い守備範囲を生かして追いつき、ランナーはそれぞれ戻って2死一、二塁。


試合時間は3時間29分、次の谷繁の結果次第では引き分けかと思われたその初球でした。

イチかバチか、凡退なら延長戦と腹を決めて内角低め150㌔の剛速球を振り抜くと、レフトの飯原の前でワンバウンド。


二塁ランナーの荒木が三塁ベースを蹴ると、前夜と同じようにして頭から飛び込みました。

飯原のバックホームはホームの手前で何回もバウンドして、相川のタッチをかいくぐりながらホームイン。


ナインがベンチから勢い良く飛び出してきて、ヒーローの谷繁はマウンド付近でもみくちゃにされながら手荒い祝福を受けました。


流した涙一粒一粒が一生の宝物


谷繁にとっては、去年5月7日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)以来、自身13度目となるサヨナラ打で劇的な幕切れ。

これで、谷繁は王(巨人)の15本、長嶋(巨人)の14本、立浪(中日)の13本に次いで藤井弘(広島)、原(巨人)と並ぶセ・リーグ歴代4位タイとなる通算12本目のサヨナラ安打を記録しました。


今季は3時間30分を過ぎて新しい延長回には入らないという規定があるので、今年ほど時間にシビアになる一年はありません。

ただ、谷繁はベテランらしく冷静にもし初球打ちで凡打に終わったとしても、まだ延長10回があると思って狙ったんでしょうね。

インローの難しいボールでしたが、それでも上手くさばいてレフトの前に落としたのは見事でした。


いつも、ソトが先発する試合では小田が専属捕手としてマスクを被っていたんですが、中継ぎ登板の時をを除いては初めてのバッテリーを組んだ谷繁。

さすがに好調のバッティングは捨てられないからスタメンから外す訳にはいかないし、今季1試合だけ経験したファーストのポジションにはブランコがいるから休ませるという選択肢は無かったんですよね。


8回のレフト前ヒットも含めて5打数2安打1打点で今季14度目のマルチヒットを記録して、出場6試合連続打点は横浜在籍時代の2001年に並んで自己最長となりました。

一週間のうちに、これだけ活躍してお立ち台に上がる谷繁はあまり見たことがありませんが、それほどバッティングの状態がいいんでしょう。


1998年のベイスターズ日本一を筆頭に、優勝経験が豊富な酸いも甘いも知ったるベテランがチームを再び頂点へ導こうとしていますね。



サヨナラのホームを踏んだ荒木は、まるで前日のVTRを見ているかのようでしたが連日の好走塁。

ただ、昨日の試合と異なるのは前の打席で自打球を打ってプロテクターをしていない右足に当たってしまい、直後のショートゴロでは一塁へ走ることもままらないほど痛がっていました。


そんな中でも、守備走塁のスペシャリストはそんな簡単なことでは屈しませんでしたね。

ヤクルトの外野陣も、シングルヒットでのホームインを許さないために極端な前進守備を敷いてきましたが、それでも生還するのが荒木の快足です。



増渕とソトの両先発でプレーボールが掛かったこの試合、6回までは二つのけん制死などでチャンスを潰す拙攻もあって完全な負けパターン。

そんな敗色濃厚の重たい空気を一瞬で打開して、ナゴヤドームを大歓声に包んだのは平田のバットでした。


6回の2死一、二塁という場面でピッチャーが増渕から2番手の久古に代わって、野本の代打として登場。

ところが、二塁ランナーの森野が久古のけん制球で飛び出して帰ることができずタッチアウト。


味方の反撃のチャンスを自ら断ち切ってしまうボーンヘッドで、ドラゴンズは勝機を逸したかに思えました。

しかし、そんな中ピッチャーが右の松井光に代わって打ち直しとなるバッターボックスで平田は、研ぎ澄まされた集中力を極限まで高めて2球目のど真ん中に入ったスライダーをフルスイング。


落合監督譲りの神主打法から放たれた豪快な一撃は左中間スタンドに突き刺さって、起死回生の同点ソロ。

今季第8号が試合を振り出しに戻す価千金のアーチとなって、チームのサヨナラ勝ちをアシストしました。


相手の先発ピッチャーが右の増渕ということもあってスタメン落ちはしましたが、平田は自分の出番を分かっていたから準備を怠ってはいませんでしたね。

もし、森野がけん制でアウトにならずに久古とそのまま対戦していたら逆転2ランだったのか、それともアウトになっていたのかどう転んでいたかは分からないとはいえ、結果オーライでしょう!



2回にライトの前へタイムリー二塁打を放った大島のバッティングも、実に効果的な場面で生まれましたね。

いきなり初回に2点を失って嫌な展開になりかけていた中で、すぐさま1点を返してまだまだという雰囲気にさせてくれました。


セカンドの後方にポトリと落ちるラッキーなヒットだったとはいえ、しっかりと振り切った分だけ幸いしたんでしょうね。

増渕に対しては過去に森野の相性が良かったんですが、この日もライト線へ二塁打を放つなど1安打1四球。

第1打席でのセンターフライも当たりとしては悪くなかったので、数字通りの結果が表れましたね。


それ以外にも堂上剛が1安打2四球、そして大島がタイムリーと成果を挙げて今後の増渕攻略には左バッターが鍵になるというのは明白になりました。



9回から3番手として登板した浅尾は、代わりばな今日ホームランの畠山をフォークで空振りの三振に仕留めると、バレンティンも3球三振。

余計なボール球すら必要ない浅尾は宮本もセカンドゴロに打ち取って、わずか10球でツバメ打線を料理。


昨日の自分への怒りをぶつける快投でドラゴンズファンの不安を払拭して、その裏のサヨナラ勝ちで2日連続となる今季5勝目をマークしました。

さすがに昨日の今日だったから心配な要素はあったんですが、それでも抑えて見せるのが浅尾です。


しかも圧巻の連続三振に始まり、今日の浅尾はいつもと気合の入り方が違ったし、まさに鬼気迫る表情でした。

情けないピッチングをしてしまった前日の鬱憤を晴らすかのような一発回答で両リーグを通じて単独トップの46ホールドポイント(HP)。


登板数も68試合となって、自身の持つ球団記録の72へはあと4と迫りましたが、更新するのはもう時間の問題です。



8回から2番手としてマウンドに上がった三瀬は、1番の青木から始まる厄介な打順を3人でピシャリ。

延長戦も視野に入れて浅尾や岩瀬が使いずらかったこともあって白羽の矢が立ちましたが、最高の仕事をしてくれました。


中5日という登板間隔が空いていてどうかとは思った中で、かつてダイエーの抑えも務めた三瀬が影のヒーローというべき存在になりましたね。



来日してから初めて中5日で先発したソトは、立ち上がり4番の畠山に2ランを浴びましたが、それ以降のイニングは本来のピッチング。

7回には1死一、二塁というピンチを招きながらも後続を断って、代打のホワイトセルから三振を奪ってソトの代名詞ともなった渾身のガッツポーズも披露しました。


受けるキャッチャーが谷繁に変わったということもあって左バッターにもチェンジアップを要求していたようですが、ソト自身はいつも通りの打たせて取るピッチングでしたね。

ソトが降板した直後に平田の同点弾が生まれて負け投手を逃れたので、まだまだ強運は手放していないようです。



ドラゴンズは、これで本拠地7連勝とホームでは負け知らずですが、球団記録は2006年にマークした13連勝。

優勝した年はナゴヤドームでめっぽう強いというのがドラゴンズのパターンなので、今年も当てはまっていますね。


ヤクルトに同一カード4連勝というのも見えてきましたが、明日の先発予想はチェンと赤川の両左腕。

チェンは、好投とノックアウトを交互に繰り返しているので、大事なのは明日の先発マウンドです。


赤川に対しては8月25日の神宮で一度だけ対戦して堂上直が3打数2安打、谷繁が2打数2安打、荒木と平田がホームランを放つなど当たっています。

さすがに直倫のスタメンはないとは思いますが、平田は再びスコアボードに名前を連ねることになるでしょうね。


この4連戦でヤクルトのマジック点灯もと言われていた中で、落合監督の退任劇から立場を一変させて早ければ27日も奪首というドラゴンズ。

もう、こうなれば逆転優勝は夢でも奇跡でもなくなったので、この手で掴み取って現実のものにするためにも気持ちを引き締めて一線必勝、明日の試合に全神経を集中させましょう!