中 日
300 200 000 00 5
030 002 000 01x 6
ソフトバンク (延長11回)
(中) 中田賢、高橋、H浅尾、H長峰、●平井-谷繁
(ソ) 大隣、藤岡、H甲藤、H攝津、○ファルケンボーグ-山崎
4時間を超える熱戦は、最後は川崎に決められて今季4度目のサヨナラ負け。
今月最後の試合を飾ることはできずに、ヤフードームでは2007年の6月3日から7連敗となってしまいました。
この3年間では1勝もしていないので、パ・リーグの本拠地の中では鬼門と化しています。
延長11回は、5番手の平井がマウンドに上がって、先頭の森本のセンター前ヒットで出塁されました。
続く福田の送りバントで1死二塁となって、迎えるバッターは第一打席で同点タイムリー二塁打を許している山崎。
ここはセンター前へ抜けそうな当たりを、セカンドの井端が横っ跳びでつかんで素早く一塁へ送球してアウト。
味方のファインプレーに助けられて2死三塁となり、打順はトップに返って一番の川崎。
カウント1-1からの外角低めストレートをはじき返されると、ショートの頭を越えてレフト前へ。
サヨナラのランナーが生還して、平井は去年5月23日のロッテ戦以来の負け投手となってしまいました。
あの場面は、打率の高い川崎を歩かせて本多と勝負した方がいいと思ったんですが、そんなことを言っても後の祭りですね。
平井と谷繁のバッテリーは、今日3三振している川崎との勝負を選択したものの、逆にお祭り男の川崎にとっては発奮材料でしかなかったみたいです。
ヤフードームで自身2度目の先発となった中田賢は、勝ち投手の権利を目前とした4回2/3で降板。
あと1死というところで逃げていってしまった、今季初白星と地元・福岡での初勝利。
非情な采配のようにも映りますが、2点リードで2死一塁からオーティズ、多村に連続四球を与えて満塁としまったので、この交代は仕方がありません。
今日の中田は調子自体は普通で、初回はあっさりと10球で3者凡退に片付けました。
しかし2回、先頭の多村へはフルカウントからの内角ストレートがバットに当たったように見えたものの、判定はボール。
落合監督が抗議へ向かうも、覆るわけもなく四球となって松中にはレフト前ヒットで無死一、二塁。
ここで、昨日の試合から日本球界に6年ぶりに復帰したぺタジーニがバッターボックスへ。
カウント2-1から浮いたフォークを引っ張られると、ブランコのミットをはじいて打球は転々。
井端がカバーするも、二塁ランナーがホームインして1点を返されます。
なおも無死一、三塁のピンチが続きますが、柴原は見逃し三振に仕留めて1死。
福田もサードゴロで三塁ランナーの松中を三本間に挟んでタッチアウトにし、2死一、二塁としました。
ところが、ラストバッターの山崎に同点のタイムリー二塁打を浴びてしまい同点とされてしまいます。
この3失点は先頭の多村への四球がキッカケとなりましたが、谷繁があれだけアピールしていたのだからバットには当たっているんでしょうね。
球審の渡田の誤審といっても過言ではないジャッジとはいえ、この手の判定が覆ることはありえません。
人間が裁いている以上、こういう微妙なプレーのミスジャッジはつき物なので仕方ないですね。
今日の中田は3四球でしたが、2回の四球は抜きにしても5回の連続四球は印象が悪かったです。
勝ち投手の権利を意識してしまったのかどうかは分かりませんけど、それまでのピッチングを台無しにする暴れっぷりでしたね。
中田が降板した後の2死満塁という場面でマウンドに上がった高橋は、松中をレフトフライに打ち取って大ピンチを切り抜けましたが、次の回につかまってしまいました。
ぺタジーニ、代打の森本に連打を浴びると、福田の犠打で1死二、三塁のピンチ。
続く山崎は浅いレフトフライで2死としましたが、打席には川崎が入ります。
カウント1-0から、内角の速球に完全に詰まらせるも、その当たりが災いしてセンター前へ。
二人のランナーを返してしまい、同点に追いつかれてしまいました。
7回は、高橋が2者連続三振で2死として左バッターの松中を迎えたところで、右の浅尾にスイッチ。
この交代は不思議な感じがしましたが、聡文は2イニングで終わりということだったんでしょうか。
浅尾は2回1/3を無失点に抑え、10回から登板した4番手の長峰も3者凡退で帰ってくるも、平井が打たれてサヨナラ負け。
今日の試合は、中田が早々とマウンドを降りたせいで中継ぎ陣にしわ寄せが来てしまいましたね。
5回の2死満塁の場面では、小林正が1軍にいれば確実に起用していたんでしょうが、こないだ登録を抹消させてしまったので使うことはできませんでした。
だから、5回途中から聡文を投入せざるを得ない状況になってしまい、浅尾も前倒しでつぎ込んでいった結果、最後はいいピッチャーが残っていないという自体に陥ってしまったんです。
藤岡、甲藤がいいピッチングをして摂津、ファルケンボーグを9回から投入できたソフトバンクとは対照的でしたね。
裏を返せば、中田が5回でマウンドを降りてしまったことが今日の試合の敗因だったと言えるかもしれません。
打線は初回に、先頭の荒木から4連続ヒットで2点を先制し、井端の内野ゴロの間に加えた1点も含めて先発の大隣から計3点を奪いました。
4回にも2点を勝ち越して、大隣をマウンドから引きずりおろしましたが、5回から延長10回まではノーヒット。
藤岡、甲藤、攝津とつながれて全く別のチームになってしまったかのように打線が沈黙してしまいました。
そんな中で延長11回、ソフトバンク5番手のファルケンボーグに対して2死から途中出場の英智が粘って10球目をライト前ヒット。
さらにセサルのレフト前ヒットで一、二塁とし、続く谷繁は際どい球を選んで四球。
満塁という勝ち越しの絶好機を演出しましたが、荒木が初球を打ってあえなくショートゴロで凡退。
この試合に勝つ最後のチャンスだったと言える場面だけに、あっさり初球を打った荒木のバッティングには疑問を抱きます。
今日の試合、セサルが来日初の猛打賞を記録しました。
2回、先頭バッターとして大隣からライト前ヒットを放つと、4回には無死一、二塁からセンター前へタイムリーヒット。
開幕してから7戦目の4月2日の阪神戦以来となる打点を挙げました。
得点圏打率.120と期待を裏切り続けてきた男が、ようやくせめてもの意地を見せてくれましたね。
この場面は絶対に送りバントのサインを出してくれって願っていたんですが、まさかセサルがタイムリーなんて期待してませんでしたから。
タイミングは微妙でしたけど、6回には今季2個目の盗塁も決めました。
今日は3安打を放ちましたが、それでもまだ打率は自身の身長に及ばない.175。
この活躍はマグレかもしれないので一日では評価しませんが、陽気なドミニカンらしく調子を上げていってもらいたいですね。
セサルの場合、もっと気楽に打席に立てればボールも落ち着いて見られるので、四球とかも増えてくると思うんです。
今日は6回に四球を選びましたが、これで今シーズンようやく5四球目。
打率を上げるという前に出塁率を上げないと、バッティングの状態も良くはならないでしょうね。
今日は4回に大島がタイムリーを放った時点で勝利を予感したんですが、残念ながらそうとはなりませんでした。
なぜそう思ったかというと、大島が打点を挙げた試合ではドラゴンズ負け無しの6連勝中だったんですよね。
不敗神話が生まれるほどのラッキーボーイになりかけていた大島が打ったので今日は勝てると確信したんですが、そう甘くはありませんでした。
4回は、1点を勝ち越した後の2死二、三塁で回ってきた第3打席。
カウント2-2からのワンバウンドしそうな低めのスライダーにバットを合わせると、レフトの前へ落としました。
大島らしい技ありの一打は、得意の逆方向への流し打ちでしたね。
あんな悪球でもヒットにできるあたりが、大島のバットコントロールの良さでありセンスの塊なんです。
第一打席で成功させたバントヒットもお見事でしたね。
今シーズンは何度かああいうシーンを見てきましたが、絶妙な位置にセーフティーバントを転がす技術はドラゴンズの中でも一番と言ってもいいかもしれません。
今日は巨人が勝ったので、首位とのゲーム差は6.5まで広がってしまいました。
これだけ離されると正直、厳しい感じがしてきますね…。
あさってからは月も替わり、神戸へ移動してスカイマークスタジアムでオリックスとの対戦を控えます。
オリックス戦は2008年から7連勝中と、得意にしている相手なので敵地だからといって連勝したいところです。
あと3本へと迫っている井端の1500本安打も達成される確率が高いですね。
交流戦の成績は6勝7敗と、一つ負けの数が多くなってしまいました。
このままでは交流戦は終われないので、6月に入っての巻き返しを期待しましょう!