前項「マネジメントとは何か」で、マネージャーの具体的な役割は「あるべき姿を具現化する」または「正しいことを正しくやり切る」とお話しました。あるべき姿を具現化することを換言すると、より具体的には「問題を発見し解決すること」になります。多くの管理職が誤解しやすいため、今回はその補足です。
最初に誤解されてしまうことは、「問題とは何か」ということです。
「問題」という言葉の意味は広いです。人々の関心、話題、論点、心配、注意すべき点、等の意味もあります。ただマネジメントを語る上で、そしてこのブログ上は全て異なる意味です。
問題とは「あるべき姿と現状とのギャップ」を指します。
これまでもこのブログでは全てこの意味で使っています。
ここで注意しなければならないのは、問題とは、あるべき姿と現状が明確になって初めて相対的に認識できるということです。どちらも明確になっていないと「問題」とは言い切れないのです。よく「これが問題でさー」とプロジェクトでクライアントから愚痴を言われますが、「本当にそれは「問題」なのですか?」と細かく問い返すと、黙られてしまいます。使い勝手の良い言葉なのでつい口から「問題」と出てしまうだけで、みな深く考えずに使っているのです。
多くの会社や部署がそもそも、業績やマーケットで当社の置かれている立場、自部署の実態、組織体制、マネージャーや部下の行動etc…、あらゆるものへの「あるべき姿」が明確ではありません。また、現状への正確な理解や分析が行われていません。どちらも曖昧なまま、各人が自分の主観で「あれは問題だ、これは問題だ」と言っているのです。だから上司、同僚、部下、他部門、経営層にも理解されないし解決もできない。結果として「うちは駄目だ」と勝手に結論付けてしまいがちなのです。
これまでの『オペレーションマネジメントの強化』で述べてきた目標管理とPDCAを強化することは、あらゆる問題を明確に定義し可視化することに繋がります。それらを放置せずに毎日解決していく。組織が「問題解決中毒」となる状態が理想です。