帯のコピーの6掛けって感じかな。 石川智健『ため息に溺れる』  | GESHICOMのブログ

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“ラスト10ページ、

見えていた世界が一変する!”

この帯を読んで、この本を読みたくない人

いますか???

 

で結局、それ程悪い作品ではないのに、

何か騙された気がして、自ずと作品の評価が、

不当にローになってしまう。

これって誰が得?

 

 

あと、何か近頃、

似たような印象の作品が多過ぎませんかね?

 

生きることが困難なほど深い苦しみを抱えた

複数の登場人物が、様々な偶然により出会い、

関わり合い、そして起こるべくして惨劇が起こる。

 

暗くて、重くて、しかもl釈然としない...。

 

正直、ラストは確かに予想外なものではあったけど、

だからと言って衝撃的では全くなく、

意外だからと言ってそれで謎が解けたとか、

腑に落ちたとか、

そういうポジティブな効果ほとんどなかった。

 

ただ、へ~って感じ。

 

そこそこ大勢の人間模様が複雑に絡まり合う

構成の中で、それぞれの常軌を逸した行動に、

それなりの説得力を持たせ、大きな矛盾を感じ

させなかったところに、作家の頭の良さは感じた。

 

とは言え、矛盾が無かったというだけで、

共感とは程遠いし、面白さとも違う。

掘り方が全然足りないって感じ!

 

70点