検索ワードランキングの上位が必ずしもベストセラー小説のヒントにならないというテーマの方向付けの話 | 作家養成塾『遊房』の公式ブログ 「めざせ!公募小説新人賞」門座右京監修

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公募受賞する作品。売れる作品を量産できるプロ作家を養成しています。
誰でもすぐ使えるストーリーの教科書とレシピで3年でプロデビュー。ここではそんなストーリー構築の発想法を紹介。原則的に受講生対象。

小説を書く場合、それが読者であれ審査員であれ、興味を引いてもらえるテーマを、どこから引っ張り出してくるか、ということでの質問に答えてですが、そこでよく質問されるのが検索ワードからのヒントです。

たとえば今年どうなるのかわかりませんが、ピコ太郎、盛り土といった、昨年の流行語大賞にノミネートされたワードというのは、それだけで検索ワードランキングの上位にいつも来ていたことが予想されます。
が、そうした流行語のそのものに、実はあまりテーマ性というのはなくて、たとえば産業構造のように、1次産業、2次、3次産業というように、段階を踏んで、加工されていくように、原材料をテーマそのものにするには無理があることを知っていただきたいわけです。

原材料でノミネートされたものの代表としては、産地偽装というのがありましたね。
牛肉の産地偽装が問題になり、次々といろんな原材料が取り沙汰されたわけですが、牛肉そのものがテーマではなく、また産地でもなく、偽装ということが唯一テーマ性を含んでいるものの、その偽装そのものではインパクトとしても弱いことがわかるはずです。

つまりなぜ偽装し、その結果どうなるかと言えば、悪意の利益追求ということですね。

そこにたどり着いてようやくテーマらしきものに遭遇するわというわけです。

たとえばピコ太郎はPPAPをいった人だけであり、PPAPそのものもことばをつなげただけのものです。

これはこのブログの他の部分でも書いていますが、ペンではなくジューサーミキサーとパイナップルなら、ジューサーミキサーパイナップルではなくパイナップルジュースになりますね。
この加工された状態が、ストーリー構成の場合、テーマとしての意味を持つと考えると、テーマ考察のヒントになろうかと思うのですが。