SWAT隊員のロジャーは同僚のピーターと共に部隊を離脱、彼の友人であるスティーブン、その恋人フランと合流。
4人はヘリコプターで大都市からの逃亡を図る。
上空からの光景は、人間の持つ残忍さ・醜悪さをまざまざと見せつけていた。
やがて眼下に巨大なショッピングセンターが現れる。
彼らは休息の為、その屋上に着陸した。
ヘリコプターの中で、4人はそれぞれ残してきた者について語る。
フランが「前の主人を」と言い、離婚経験者であることが分かる。
続くロジャーのセリフが、日本ヘラルド映画版(以下、H版)では「別れたのか」と誤訳される。
正しくは「別れた妻を」だ。
ロジャーもバツイチだった。
ロジャー「ショッピング・センターだ 屋内商店街の」
ショッピングセンターを見下ろしてのロジャーのセリフは、アルジェント監修版とロメロ監督版とでは異なる。
H版では、具体的に翻訳している。
ショッピングセンター内部に侵入した4人は、非常用物資を見つける。
缶詰を手にするフラン。
H版での、以降の翻訳。
フラン「牛肉があるわ」
ロジャー「缶切りはあるかい?」
フラン「持っていないわ」
ロジャー「大丈夫 鍵がついてる」
フラン「ステキね」
この缶詰は、底に開けるためのキーが付属しているのだ。
光山昌男氏の監修字幕では、上のように訳される。
最近のブルーレイでも、ロジャーのセリフは違う意味に訳される。
この場面は、最初に翻訳されたH版が正しいにもかかわらず他では全て意訳される。
とはいえ、場面としては意味のないやり取りだ。
缶を開けられないならまだしも、簡単に開けられるならば会話としての必要性が低い。
スポンサー絡みの商品宣伝でもあるまいにw。
スティーブンが眠っている間に、フランに留守を任せてSWAT隊員の2人は店内を探索。
内部をうろつくゾンビをかく乱するため、音楽を流す提案をするロジャー。
ピーターの指示ですべてのスイッチを入れたところ、エスカレーターまで作動して2階フロアーにゾンビの大群が押し寄せる。
それを見て、一瞬狼狽える2人。
ロジャー「どうしよう?」
ピーター「何をだ?」
ロジャー「ライターの油だ」
ピーター「あるさ」
後の他の翻訳では「やめるか?」と意訳されたり、ライター油を訳さないものもある。
店内に無事侵入し、物資を調達する2人。
ロジャー「わかった 奴らのそばを右だ」
この部分のH版字幕の翻訳は、明らかに誤訳。
「wheel right by 'em」は、舵を取るという意味。
「カートに載せて荷物を運ぶ」のを、「右」と訳している。
ピーター「試してみよう」
ピーター「練習じゃなく本気でやるんだ」
ロジャー「とてもムリだぜ」
こういった些細な場面も、翻訳がやり直される度に変わってくる。
助けに来たスティーブンと合流し、必要な物品を持ってフランの待つ最上階へ戻る男たち。
絆の深まる彼らとは対照的に、フランの孤独は深まる。
彼女とスティーブンはカナダの奥地へ逃げる計画だったが、もはやその希望は通らない。
ラジオから流れる情報は、各地の惨状を伝えていた。
男たちは、ショッピングセンターに立てこもる計画を立てるのだった。
ピーター「もし奥さんが殺されたとして・・・」
ピーター「彼女の首が切れるか?」
アルジェント監修版の予告編にも使われながら、ロメロ監督版の本編からはカットされた部分。
余談だが、映画マニアでも知られたクレージーキャッツの谷 啓氏が、ロメロ監修版を見てこう言ったと伝え聞く。
「SWATの場面は、ダダダダッ!が流れなきゃなぁ…」
僕も、そう思いますw。














