児玉さんを偲ぶ | 悠々自適に綱渡り
俳優の児玉清さんが16日に亡くなりました。

http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20110518-OHT1T00024.htm

児玉さんと言えば、クイズ番組「アタック25」の名司会ぶりを外すわけにはいきませんが、俳優としての存在感ある演技もまた、魅力的でした。

大河ドラマ『武田信玄』で飯富虎昌(おぶとらまさ。武田家の家臣)を演じました。最後に謀反事件の責任を取り切腹に至るまで、忠義という言葉を終始体現し続けたすばらしい演技だったと思います。

また、2003年にフジテレビ系で放映されたドラマ『美女か野獣』の桜木キャスター役を忘れることができません。第6話は桜木キャスターを巡るエピソードで、ニュース番組のメインキャスターを務めていた桜木キャスターが、時代の要請とかいう理由でメインキャスターを降板させられ、若手の人気キャスターがそれに代わっていたのですが、ある日の生放送中に起こった銀行人質立てこもり事件にスタジオは混乱。緊急の事件のため、原稿も情報もほとんどなく、あるのはヘリコプターから送られてきた中継映像のみ。

そんな状況に桜木キャスターこと児玉清が再び呼び戻され、誰も真似のできない荒業を成し遂げます。わずかな情報と、自分の持つあらゆる経験や知識を瞬時に統合し、「あれは捜査1課の課長ですね」とか「降りてきたのは捜査一課の課長です。これから陣頭指揮をとると思われます。」と言う風に的確な絵解きをしていくのが、ものすごくかっこよくて、久しぶりにドラマを見てつばを飲んだ記憶があります。

少年時代からの憧れの人でした。今まで本当にありがとうございました。