WOWOWアカデミー賞特集で『スラムドッグ$ミリオネア』にあわせて放映されたドキュメンタリーです。
第77回アカデミー長編ドキュメンタリー賞。
2008年11月日本公開。
http://www.mirai-kodomo.net/ (公式HP)
あらすじ(アマゾンHPより)
インド・カルカッタの売春窟に生まれついた子どもたち。彼らは外の世界を知らず、夢を持つ事も許されない。ある日、子どもたちはカメラと出会い、自分たちに無限の未来と希望がある事を知る。
売春窟の子どもたちに、その過酷な境遇から抜け出すチャンスを与えようと奔走するザナ・ブリスキの姿を追った衝撃と感動のドキュメンタリー。
- 未来を写した子どもたち(特別版) [DVD]/出演者不明
- ¥5,040
- Amazon.co.jp
ドキュメンタリーのメッセージに共感するかは見る人次第ですが、過酷な環境で生きざるをえない子どもに対する同情は誰もが否定できない感情なのではないでしょうか。
子どもたちの生きる姿はそのままでメッセージですが、この作品はただ子どもたちの生活を追うのではなく、欧米世界から現地に飛び込んだ語り手を配しています。彼女の目で見た子どもたち、彼女の視点は外の世界から子どもたちを見る鑑賞者の感じ方考え方を代弁してくれるのです。
彼女は子どもたちを救うために何が出来るかという答を写真に見いだし、写真教室を開きます。写真を撮ることで世界に対する違う見方に気づかせ、同時に子どもたちに教育を受けさせたり、才能のある子には写真を武器に外の世界へアピールするよう奔走する。彼女は写真を通じて、子どもたちに「現実から抜け出す」という選択を提示するのです。この物語は写真の力についての物語でもあると思います。
すべてがハッピーには終わりません。しかし暗い映画ではありません。
一人の人間がほんの少しの子どもを救ったところで世界は変わらないでしょう。しかし、何人かの子どもに未来を与え、その過程を映画という形で世に出すことで世界中の人間が現実を知ることができた。充分な努力と成果に思えます。もちろん映画としての完成度も素晴らしいです。子どもたち自身の映像、子どもたちの作品、主人公を追う映像、がバランス良く描かれ、過剰に感情的にも冷淡にもならず爽やかな作品に仕上がっていると思います。
『スラムドッグ~』も録画してあるので見るのが楽しみです。こちらはフィクションの娯楽作だと思いますが、描かれている背景は過酷なんですよね。
似たようなテーマでは邦画の『闇の子どもたち』がありますが、こちらは生々しくショッキングだそうなのでいまだ見る勇気が涌いていません。。現実だから、いつか見なくてはと思っているんですけどね。
最後に子どもつながりで、私が翻訳をお手伝いしている団体をご紹介させていただきますね。
主な活動は農村地域のインフラ整備、基礎教育と保健衛生改善なので、映画のようなスラムの子どもの人権侵害に直接関わってはいないのですが、子どもの権利についての意識啓発を通じて子どもの地位を向上する活動も行っています。例えば、インドでは幼児婚・若年婚の慣習がありますが、支援活動の結果このような結婚を悪習として権利を守ろうとする少女たちが増えています。
恥ずかしながら、私がこの団体に関わっているのは単に翻訳のキャリア、経験を積むために偶然そうなっただけのことなのですが、活動に参加していなくても趣旨にはとても賛同しています。こういうドキュメンタリーを見るとより力も入りますね。
ちょうどいま原稿抱えてるので、映画なんかみてないでがんばらないと~!(笑)
byジェルボー
(ただいまコメントのお返事遅れますm(_ _ )m)