広島県内で有名なちゅーぴープールが最後の年を迎える今年
(ギリギリ行ってきました)、盆休みも過ぎ去ってしまった。

個人的にはというと、まあやはりあまり余裕はない状態が続く。

仕事は去年からインボイス制度の施行、今年から電子帳簿保存法の改正があり、
そして今年の4月からは会社で新事業を始めて社員が20人増えるという状況だった。
経理的にも人事的にもやることは増えるばかりなのだが、
12月で人が1人辞めて(4月に運よく補充できたが)、負担は増えるばかりだ。

多くの人は、人を一人雇えばどんな仕事が必要になるのか知らないだろうが、
具体的には、最低でも以下の作業が必要になる。

・給与条件の決定
・給与ソフトへ情報の入力
・雇用保険の申請
・健康保険の申請(扶養家族がいると特に作業量が増える)
・厚生年金の申請
・住民税の異動届の申請
・その他必要であれば、作業服・名刺・スマホ・賃貸物件の手配

4月、5月はこれらの20人分の作業をしたのだけど、
これに加えて毎月の給与計算も増える。
人が増えれば増えるごとに確実に負担も増えていく。

管理部門の仕事は何をやっているのか分かりにくいというのは仕方のないことで、
実際にこの作業をしたことがない人にはそのイメージがわかないだろうが、
そもそも興味もなければ正確に作業量を把握することなどできないだろう。

主婦の家事と同じで。
管理部門の仕事も主婦の家事も、生きていく上で必ず必要なことなんだけどね。



そして家庭の方では、2歳の次男がますます成長している。

2人目の子はやはり発達が早いのか、長男が小さい頃よりずっと話すし、
時々、記憶力の良さに驚かされる。
旅行先で花火をしようとしてできなかったので、「明日しようね」と話していたら、
次の日に家に帰って夕食にしていると、僕も奥さんも忘れていたのに
突然「花火したい」と言い始めて驚かされた。
親が忘れていたことを2歳の子どもが覚えていたことに感心するばかりだった。

他にも、小学4年生の長男の読書感想文のために、
僕が『窓ぎわのトットちゃん』を音読して聞かせていたのだが
(長男は読書があまり得意でなく、量がそこそこあるので)、
そばにいた次男も聞いていたらしく、
時間があるときに「絵本を読んであげるけえ、なんか持ってきんさい」と言うと、
「コップちゃん」と言って『トットちゃん』の本を持ってくるようになった。
内容をどれだけ理解しているのか分からないが、案外、分かってるのかもしれない。

次男は長男がやっているバイオリンにも興味を持っていたので、
長男が昔使っていた小さいバイオリンを渡すと、ちょっと音を出して喜んでいる。
モーツァルトももともとお姉さんがピアノを習っていたことがきっかけで
ピアノを始めたというし、まあそれで興味が出るのもいいことだと思う。

イチローが引退するときに、子どもたちに向けて、
「自分が熱中できるモノ、夢中になれるモノを見つけられれば、
それに向かってエネルギーを注げるので、そういうものを早く見つけてほしい」
と言った言葉がすごくいいなと思う。
イチローはB型で、もともと自分のしたいことに熱中したいタイプなんだろうけど、
僕もB型であるからか(そして昨日40-40を達成した大谷君もB型)、
すごくしっくりくる。



僕自身は、自分が夢中になれるモノをずっと探していたのになかなか見つけることができず、
やっといくつか見つけた今ではそれに注げる時間がないことが残念でならない。
だからせめて息子たちには、できるだけ協力してあげたいと思っている。
この間、息子のバイオリンの先生に会ったとき、その先生が
「ピアノは基本ひとりでやるし、なんなら他の人はライバルだけど、
バイオリンはみんなと一緒に演奏できる。それが楽しい」と言っていた。
まさしく日頃から僕が考えていることと同じだった。

少し前から、長男が自分から「習いたい」と言って始めたバイオリンを「辞めたい」と
言うようになっていた。
僕は小学生の頃、興味のないピアノを習わされていて苦痛でしょうがなかったので、
「己の欲せざるところ、人に施すことなかれ」の『論語』の言葉のとおり、
息子が嫌がるものを強制的に続けさせるつもりはまったくなかったのだけど、
僕は大学のときにクラシックギターをやっており、アンサンブルが楽しいことを知っていた。


そんなときにバイオリンの先生が息子に、発表会で四重奏をしないかと提案してきた。
ちょうどいい機会だと思い、僕も息子に「楽器の演奏は人と合わせるのが楽しい。
だから、この四重奏をやってみても辞めたいと思うんならもう辞めてもいいから、
この四重奏は一生懸命やってみんさい」と伝えた。
すると、メンバーに恵まれたこともあり楽しかったらしく、続けることになった。
人と合わせる楽しさを知らずに辞めてしまったらもったいなかったからよかった。


こんな感じで何でもいいから、自分が打ち込めるものを見つけていってほしいと思う。
そしてイチローにはチチローが、大谷君にはスポーツ一家の大谷ファミリーがいたように、
僕も息子たちにはできるだけのことはしてあげたい。



ヴォルフガングになれなくても、レオポルトになれたらなあ。