私がジャニーズをやめた理由 1 「選ばれる立場か、選ぶ立場か」
私の知人に有名な演出家がいる。彼はよく言っていた。
「選ばれる立場か、選ぶ立場か」
学校では成績が悪く、進学したい学校に行けなかった。
就職しようとしてもいいところに就けない。
そして彼はどうしても人には選ばれないようなので、
選ぶ立場の人間になろうと思ったという。
確かに私も日本の大学受験は思うようにいかなかった。
当時の日本はというと、いい大学に行き、その結果いい大企業に就職するという図式しか無く、そうでもなければ出世の道など考えられない。
ましてや、ベンチャーで成功するなんて夢にも思わなかった。
当時の私は他の人々と同様、受験勉強を一生懸命悔いなくやった。
それなのに希望校に落ちてしまった。
その時私は何故かショックというより、日本の社会には自分は選んでもらえず、縁がないものかという風に思った。
そして妙に落ち着いていた。
「いつか日本が自分を必要とするまでは海外で成功してやる」と思い、アメリカ留学を決意したのだ。
この決意の背景には、私が中学1年から高校にあがるまでジャニーズ事務所に
所属していたという経験が大きく影響している。
2へ続く「合宿所での生活」
初出:月刊「アメリカン★ドリーム」 ニューヨーカーの条件 2011年3月号
板越ジョージ
ワインソムリエ、温泉ソムリエ
クラウドファンディングコンサルタント
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