「あなたが不幸になれば、それが私の幸せ……。」
作品名: あなたのこと許さない
曲名: 非公開
公開日: 未定
メイリン「新作の歌詞『あなたのこと許さない』という作品が完成したわよ。」
「この作品には『別れた恋人に対する怒りと憎しみ』が描かれているの。」
「前作の『私のこと許してね』の姉妹作品として手紙に返信するような感じで書いたみたいで、共感覚だけに頼って完成した異例の歌詞らしいわよ。」
「彼は音楽の旋律が言葉に聞こえる共感覚を持っていて、それは顕在意識では全く考えていない潜在意識で考えているイメージみたいね。」
「その共感覚が東方妖々夢というシューティングゲームの音楽を聴いていたときに急に作用して、曲の旋律が言葉になって聞こえ始めたのよ。」
若かった頃の如月祐介
「そして両親の離婚が成立したんだけど、諸事情があったみたいで母親は何も言わずに彼を残して実家に帰ったから大きなショックを受けたのよ。」
「数日後に涙ながらに電話で話したときのことは今でも覚えていて、彼は大嫌いな父親に反発しながら一緒に暮らすという最悪の状況に陥ったの。」
「それからしばらくして母親と祖父と祖母が急に彼を連れ戻すためにやって来て、大嫌いな父親と別れて母方の家庭に引き取られることになったのよ。」
「後に父親から電話があったけど彼は侮辱の言葉で批判して母親には話させず、これを最後に完全に縁を切って新たな人生を歩み始めたの。」
「歌詞には元恋人に対する凄まじい憎しみの感情が込められていて、曲調もかなり激しいから父親に対する怒りと重なるところがあるみたいね。」
「両親の離婚が成立する前に母親は心労のあまり癌を発症したほどで、彼は小学生にして大切な人を失うのではないかと奈落の底に沈んでいたのよ。」
「そして大人になっても男性には嫌われて衝突することが多く、反対に女性は素敵な人が多かったから彼は男性の歌詞を書くことができないの。」
「おそらく曲を聴いたときに無意識に共感覚が作用したのは彼の子供の頃の経験が理由で、自分と母親の気持ちを代弁する形で歌詞に描いたのよ。」
メイリン「如月祐介は子供の頃にこういう過酷な経験をしたから愛情に不感症なところがあって、女性に興味を持たれても何とも思わなかったのよ。」
「特に若い頃の彼はクールで口数が少なく、自分を好きな女性が現れてもお付き合いに発展させず、周囲からはナルシストだと思われたみたいね。」
「それだけに作詞家としてのイメージに反するように未だに愛情表現が苦手で、重度の孤独癖を持つあまりに独身で引きこもりのおっさんになったの。」
「だから男性に酷いことをされても理解者は必ずいると信じ、何があっても幸せになるためのプロセスだと捉えて前向きに生きることが大切よ。」
「作品は毎週土曜日に公開していくから楽しみに待っていてね。」
