山陰海岸ジオパーク「みんなの発表会」を開催しました(2) | 地質・地理と文化 ージオサイト巡りの旅-

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思い出しながら書いているので、記事の日付が前後することがあります

豊岡も桜の季節になり、ようやく年度末のバタバタがひと段落ついてブログを書く余裕ができました。

さて、前回「みんなの発表会」の報告(1)をしてから2週間ほどたち、その間にジオ談会もあったりして、もうすっかり忘れ去られていそうですが、その続きを報告します。

 

全部で50件の発表

 よく但馬を含めて山陰側の人たちは控えめで、人前で主張するのは苦手な人が多いと言われることがあります。今回のみんなの発表会を計画するときも、何人かの人に話をすると 「人と自然の博物館や阪神間ではできるかもしれないけど、但馬地域でやっても発表する人はいない」という声がありました。 

 もちろん、ただ発表者を募集してもそれに応えてくれる人は少ないと思われますので、何人かの人にはこちらから個別に声をかけました。その結果、それに応えていただいた人と、自ら申し込んでいただいた人を合わせて、なんと口頭発表14件、ポスター発表36件、合計50件の発表が申し込まれました。

 

 内容も、地学に関係するものから、生物、歴史、自然環境、地域づくりなど、多彩なものになりました。そして、会場でアンケートをとった結果、今回発表者で回答していただいた13人のうち、12人の皆さんに「次回も発表したい」と思っていただくことができました。ちなみに、次回は発表しないと答えたのは、県立大大学院の学生で、次回のこの時期は修論提出で忙しいという理由でした。

 

また、今回発表されなかった方の中でも7人の方に、次回は発表したいと答えていただけました。実は口に出さないだけで、自分の活動のアピールをしたい人は多いことがわかりました。

 そして発表されている方を見ると、緊張はしながらも、皆さん楽しそうに見えました。 多くの皆さんに発表する楽しさを味わっていただける場、山陰海岸ジオパークがそんな場になればいいですね。

参加者は約100名

 当日の参加者名簿に記入していただいたのは98人で、記入されなかった方もいらっしゃるようなので、ほぼ100人ぐらいの方が参加されたことになります。当初は50人集まったら成功と思っていたので、それをはるかに上回る皆さんに参加いただき、嬉しい限りです。ただし、途中だけ参加の方もおられるので、常時これだけの皆さんが会場におられたわけではありません。 

 なお、今回の発表会を実施していて嬉しかったことにひとつに、山陰海岸ジオパーク事務局OBの方3名が参加されたこと。現役の事務局員の皆さんが午後だけしか参加できなかったのに対し、OBの皆さんには朝から夕方まで通して参加していただきました。また、別のOBからは参加したいけど予定があって参加できないという連絡をわざわざしていただいたこと。ジオパークから離れてもジオパークのことを気にかけてくださる人があることは嬉しいことです。

 

 

ジオパーク村から抜け出せたか?

 今回参加いただいた方は会場のある豊岡市だけからではなく、またジオパーク外からも参加していただきましたが、やっぱり豊岡市からの参加者が圧倒的に多く68名、以下新温泉町7名、鳥取市6名、岩美町4名、香美町4名、宮津市2名、京丹後市2名、養父市1名、朝来市1名、福知山市1名、姫路市1名、三田市1名でした。

 当初の目的の一つに、ジオパーク関係者だけによる閉じた「ジオパーク村」のなかでの集まりではなく、広く各地から山陰海岸ジオパークに集まる、開いた会にしたいというものがありました。今回の参加者のうちジオパーク以外からは7人だけで、少しその芽は見られますが、まだまだこれからという印象です。来年度は、豊岡以外の地域からももっと参加していただくようにしたいですね。

 

今後に向けて

 今回の会では反省することがたくさんあります。
一つには、年度末になってしまったこと。 これにはジオパークで実施している別の発表会を併せてしようという思惑から3月に実施しよう、と考えてしまったのですが、そこまで考える必要はなさそうなので、来年度はもう少し早く開催してもいいかと思います。それにしても、その連絡をもっと早くしないといけませんね。今回少し遅すぎたこと、反省しています。
 もう一つは、発表が多く休憩時間が少な過ぎました。もっとゆったりとやってほしいという声があったのも当然です。ただ、そのためには口頭発表を制限して、ポスター発表に回っていただくことや、招待講演を短くするか取りやめることも考える必要があります。また、ポスターを増やすとすると、もう少し広い会場ですることも考えないといけません。
 
 色々考えないといけないことはほかにもあり、早めに計画を立てますが、なかなか詳細は決められません。開催がいつになるかわからない段階で言いづらいのですが、みなさん、発表の心の準備はしておいてください。
次回もよろしくお願いします。