JAPAN SOUND~尺八に魅せられて(2)
インタビュー2)竹の国 JAPAN!!![]()
澤田:今まで色んなところで演奏してると思うんですけど、印象に残った演奏とか出会いはありますか?
紫竹:そうですね。東京の御徒町の駅の改札の外で吹いていたんですが、スーツケースを引きながら、恐らく帰国する外国の方だと思うんですが、大変感動してくれみたいで、ポケットの小銭をジャラジャラと全部入れてくれたこととか。あとは有楽町の国際フォーラムでは、九州から来ていた人がいて、その後、九州でその人がライブに駆けつけてくれたりとか。いろんな出会いがありますね。
澤田:なるほど~。あと海外でも演奏したという話をお聞きしたんですけど。
紫竹:以前、仕事でフィンランドに行った時に、空いてる日にいきなり路上で尺八と笛のライブをしたんです。フィンランドのラーティーというところですが、パンクロックのすごいお兄ちゃん達がやって来て、ずっと無言で演奏を見てるんです。あ~恐いなぁと思ったら、ズボンのポケットから小銭をわしづかみにして、バッっと放り投げてそのままス~っと行っちゃったんです。そういう聞く土壌って違うんだ感じましたね。
澤田:向こうの方が反応ありますよね!
紫竹:そうですね。ヨーロッパにはまだオリエンタルエキゾチックみたいなものでうけちゃうようなところがありますから。これがアメリカとかになるとホントに実力だったり、その持ってるパワーとか根源的なもので評価されるっていうのはあるでしょうけれど。
澤田:紫竹さん自身は自分のバンドとかは持ってらっしゃいますか?
紫竹:はい。友人と『ハンゾウ』というユニットを組んでまして、津軽三味線と笛・尺八とドラム打楽器というグループ構成です。
澤田:けっこう都内でライブをやてるんですか?
紫竹:そうですね。ところが三味線が宮城でドラムが岐阜の美濃加茂なんですよ。(笑)
澤田:離れ離れですね(笑)。
紫竹:えぇ~。だから東北中部と色んなところで出来ることは出来るんですが、都内も来月に集まってやりますよ。
澤田:なるほど。ひとつ質問ですが、尺八とか縦笛とか材料はみんな竹ですよね。その竹の良し悪しっていうかそれによって音に影響があるんですか。例えばバイオリンはこのくらい昔の木がいいとか、ギターだって何かありますよね。
紫竹:そうですね、日本は昔から竹の国ですからね。今は良い竹はなかなか手に入りにくいですよね。竹の乾燥の度合いっていう重要なことがありますが、やはり古い竹ににはそれなりの良さも音色の良さもあります。特に能管なども作る方は100年や200年先のことを考えて仕上げるんです。だから今はこんな音色だけど00年経ったらだいたいこんな音色かなという感じで作るという世界でもありますね。
澤田:すごいですね~!ということはそういう世界の人っていうのは自分が亡くなったあとに日の目を見るような楽器を作っているということですよね!最後になりますけども、紫竹さんの今後の活動と何か夢があればお聞かせ下さい。
紫竹:そうですね。吹き語りというのをやりたいんですよ。ギターやピアノに引き語りがあるように。やっぱり管楽器で喋るのと吹くのを同時にはできませんけれど、何かストーリーを語りながらそれを吹いて進行させるという。新しい表現をしてみたいですね。
澤田:それはおもしろいですね!
紫竹:そうですね。演劇的要素の多いものもやりたいです。芝居も好きなんですよ。
澤田:それはいいかもしれない!
紫竹:あの人は役者、演奏者のどっち?いや両方だよっていうのを目指したいんですよ。
澤田:そうですか、是非、これからも頑張って活動して下さい。ありがとうございました。
澤田:紫竹さんのCDから3曲を聞いてもらいました。実は尺八というのは、江戸時代には原則として虚無僧が吹いていたんですよ。竹の網目のある帽子みたいなのかぶってよく時代劇なんかに出てくるじゃないですか!
安田:大きなカゴみたいなやつえおかぶってますよね!
澤田:そうそうそう!カゴおじさんみたいな人がフゴ~ンとかよく吹くでしょう、時代劇で。最初はね、そういう人しか尺八を吹いちゃいけないってことだったらしいですよ。
安田:そうなんだ!一般の人は吹いちゃいけなかったの?
澤田:そう。中国から仏教が来たときにお坊さんと一緒に尺八が入ってきてるんだね!だから虚無僧が吹くのが原則だったんだけど、明治以降は一般の人も吹いてもいいということになったそうです。
安田:ごく最近ですよね。
澤田:それからものすごく普及したということなんですけどね。指をこうやって開け閉めするとか、アゴの突き出しとか、首振り3年とかけっこう大変なんですよね。角度とか息の圧力を調整しながら音色を変えて行くとか!学校で習う縦笛があるじゃないですか、ピーヒャラピーヒャラ♪。あれだって息を強く吹くとオクターブ上がったりしますよね!そんな原理かなと思うんですけどね。
安田:そうですね。
澤田:尺八や篠笛は100年とか200年とかそういう時間軸で作っている人達がいたらしいですね!
安田:だって型にはめて作る楽器じゃないですもんね。自然の竹を削ったり細工するわけですからね。
澤田:この竹は50年や100年経つとこんな風に縮んで、こんな風に曲がる。だからこんな風に作るといいかなってイメージしながら、職人が竹林に行って竹を選んでくるわけですよ。
安田:すごいですね。竹を知り尽くした職人さんなんですね。そう言えば前に聞いたことあるんですが、すごい高価な尺八をもらった友達が、こたつの上に置いといたら割れちゃったんだって。近所のおじさんに言えな~いとか言ってた。
澤田:あら~それ最悪ですね。
安田:だから手入れも乾燥させちゃいけないとか多分大変だと思うんですよ。
澤田:温度や湿度によって音が変りますよね。高くなったり下がったりとかね。そう考えると日本の風土に合ってる楽器なんでしょうね。日本は竹の国だって言ってましたからね。
安田:四季に変化があって、乾燥したり、湿気が多い時期があったり…音も四季それぞれ違うんでしょうね。なかなか奥が深いですね。
澤田:日本が誇る尺八は、現代だけでなく、100年後もイメージして作られているデリケートな楽器なんですね。小さな民族楽器には、その国の長い歴史と文化、先人の知恵が凝縮されているんですね。日本はまだまだ、エキゾチック・ジャパンです!!



