『未来に行く』
コレって すごく難しいコトだと思いませんか?
どんなに進んだ化学兵器だかなんだかを使っても
簡単なコトだとは 到底思えませんね
だってそうでしょう?
未来に行く、だなんて
世の理に反しているじゃぁありませんか
人は 決められたルートしか進まないんです
いや、進めないんですよ
だって、 それが『僕ら』 という生き物なのだから
けど、ソレに反してまで
空間を捻じ曲げようとしたのなら・・・・?
自然の摂理に反してまで
時空を飛び越えようというのなら・・・・?
ねぇ、
なにか大きな
『代償』 が 待ってると思いませんか?
「・・・・、十代目が、未来に?」
いきなり告げられたコトに、動揺を隠せない。
「ですが・・・、だとしたら5分で戻ってくる筈なのでは?」
妥当な質問。
だって彼は「10年バズーカ」 で未来に行ったのだから。
「実は、そうでもねぇんだ。
現に、今日で二日目だしな。」
帽子を目深に被った、小さな子供は溜め息交じりにそう言った。
「そうではないというと?」
美しく醜いオッドアイに、その姿を映し出して骸は問いかけた。
「まだ決まったワケじゃないんだが、誰かに空間を
弄られてるらしい。そのせいで、アイツはこっちに帰ってこれねぇんだ。」
「けど、そんなコト、可能なんスか?」
獄寺は、心底ツナを心配しているらしい、さっきから落ち着かない様子だ。
「まぁ、オレもよく分からねぇが、10年後なんだし、
出来ないコトもないだろ。」
「・・・、だったら、オレが10年後に行ってきますよ。
きっと、10年経ってもオレは十代目の御傍に居る筈っスから。」
「出来ねぇな。」
獄寺の案に対して リボーンははっきりと言った。
「なんでっスか!?」
「バズーカの時空制限を操れるヤツだぞ?
タイムラグだって御手のモノ、ってワケだ。」
「・・・タイム、ラグ・・・。」
皆、考え込むように、下を俯く。
「まぁ、そんな気負うコトはねぇぞ。
こっちだって、同じような作用をバズーカに発動させりゃいいだけの話だ。
少し時間は掛かるだろうけどな。」
それだけいうと、リボーンは足早にどこかへ行ってしまった。
それから、八日経ったある日、
またも守護者達に召集が掛かった。
それは、やっと完成させた、
新しいタイムトラベルのバズーカだった。
「コレ、10年バズーカとなんか違うんスか?」
興味深そうにバズーカを見渡す獄寺。
「ベースはアホ牛のバズーカだぞ。
ただ、少し改良してツナの居る時代に行けるようにしただけだ。」
そのバズーカを使って、ツナと接触するのは、
右腕である筈の獄寺だったが、
やはり、戦力に越したモノはないと判断したのだろう、
急遽、気乗りしない雲雀へと変更された。
「なんで僕なの。
あんなヤツ、僕には関係ないのに。」
そう言って一向に承知しようとしない雲雀を宥めたのもリボーンだ。
「慎重にやって下さいよ、雲雀くん。」
骸は雲雀に一言声を掛ける。
「どうだっていいよ、草食動物なんて。」
「違いますよ、僕が言っているのはそこじゃない。」
「じゃぁ、何?」
怪訝そうにそっちを振り向く雲雀に、骸は真剣な表情を向けている。
「ねぇ、
もし、僕たちの間に タイムパラドックスが起こったら・・・?」
骸は、悲しそうに目を細めて言った。
「もしも、僕たちが 本当に出会わなかったコトになったら・・・?」
そっと、雲雀の白い頬に手を添えて、呟くそうに、小さく。
「・・・・怖いの?」
雲雀は、骸の手に 自分の手を重ねた。
すると骸は、小さく笑った。
「まさか・・・・。 愛おしいんですよ。」
そう言って、小さな、綺麗な雲雀の手に、
自身の唇を落とした。
ねぇ、もしも僕たちの間に
タイムパラドックスが起こったら・・・・
瞬きした瞬間に 雲雀くんは
僕の目の前から 居なくなってしまうのかもしれません
きっと
僕は それを気にも留めないでしょうね
だって
雲雀くん
僕は 貴方が居たコトすら
分からなくなってしまうのだから
Fin
やっぱり6918です
今回のもシリアスですね
僕はシリアスが好きなのでしょうか?
いや、そんなコトはないんですけどね
シリアスの方が書きやすいんですよ
えーっと、読んで下さった方、
有り難う御座いました
感想、是非聞かせて下さいね
それでは
お待ちしています