この日がいつか来る。わかってはいました。でも心のどこかで「来年もまた投げてほしい…これからも…永遠に…」そんな気持ちでカープの優勝が決まってから、いや昨年日本に戻ってきたときからずっと思っていました。でも自分の中では覚悟はできていたつもりでした。悟っていた部分もあります。しかしいざ発表され、現実を突きつけられると、やっぱり私は悲しいです。
この8,9月と横浜スタジアム、神宮球場、東京ドームと黒田投手を観ることができて、ましてや優勝決定試合での登板も見られたことは素直に涙を流すほど嬉かったし、私にとっては今後の人生において大きな財産になった日々でした！
8月12日・横浜スタジアム 対横浜DeNAベイスターズ戦。
7回1失点。さすが20億の価値のあるピッチングでした。
9月3日・神宮球場 対東京ヤクルトスワローズ戦
負け投手にはなりましたが5回3失点と試合は作りました。調子が悪いながらも諦めず投げ出さずコツコツと仕事に精進する姿に、我が身を恥じました。
9月10日・東京ドーム 対読売ジャイアンツ戦
私のバイブル『決めて断つ ぶれないために大切なこと』
まだこれから日本ハムファイターズとの日本シリーズが残っています。「お疲れ様でした。」「ありがとうございました。」その言葉は日本シリーズで勝って日本一になるまで取っておきます。
いつまでも私の心の中で黒田投手は投げ続け、私の背中には背番号15が付いていると思いながら、私はこれからも生きていきます！
勝ち投手になり優勝決定した、胴上げをされる黒田投手を見て、男気が成就した瞬間に立ち会えた私は目を真っ赤に腫らして泣きました。
不遇だった高校時代。大学時代に花が開き、カープに入団。お父様やお母様を立て続けに亡くし、苦難に満ちながらもエースに成長しファンに愛されたカープ時代。そしてドジャースやヤンキースでの苦しくも充実した日々。そんな日々や地位、名誉や大金を捨ててまで戻ってきたカープへの思い。そんな魅力ある話がたくさん詰まったこの本に私は何度も勇気付けられました。
過去にも現在にも黒田投手よりも成績を残した投手、速い球を投げる投手は多々いたでしょう。しかし、黒田投手ほど人の心を動かし、ファンに愛され、かっこいい生き様を見せ、こんなに背中で語れた選手はいたでしょうか？私はこんなに素晴らしい選手、男を見ることができたことを誇りに思います。
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