冬の蝉

 4週サイクルの抗がん剤治療を始めて約半年が過ぎた。今回で第14回目の抗がんガン剤治療となる。振り返ると最初は癌に対して現代医学の攻撃と防衛の総力戦で癌と戦ってきた感じである。それが、途中で免疫隊が健康な甲状腺まで破壊したために保留となり、攻撃部隊のジェムザール(G)とシスプラチン(C)のGC部隊だけとなり、チラージンS錠125の補給を開始し甲状腺の回復を待って防疫部隊のイミフィンジ(D)を使った。ところが右の耳から夏に一斉に鳴くクマゼミのような高音域の耳鳴りが24時間し始めた。そこで白金を含むCを中断して、GD部隊へと編成し対応している。今後は、攻撃の方法を免疫部隊優先の戦略へ変える予定である。そして免疫部隊を増強して半年後の6月頃に抗がん剤治療を終了し、自然治癒力(体内にある免疫力による攻撃)へと移行する計画である。それと並行して、いつでも在宅介護で寝たきりになっても直ぐに対応ができるよう市役所に介護保険の申請をした。今、余命半年から1年と宣告されて半年が過ぎている。果たしていつまで生きることができるのか楽しみである。70歳であることから、お迎えが来たときは、留守にしていると言いたい。

鬼火焚き