この度、私が以前より議会で求めてきた「街路灯・公園灯のLED化」事業の工事が市内全域で完了し、議会質問をしました。

質問では、市内に3万3000灯ある街路灯・公園灯のLED化により次の5点の効果が得られたことを確認できました。

 

①年間の電気料金が、当初の見込みどおり(約1億5000万円)削減された

 

②排出二酸化炭素が、約4分の1に削減された

 

③電球の交換に要していた時間と費用が削減された

 

④夜道が明るくなり刑法犯罪の発生率減少に効果があった

 

⑤LED交換工事にあっては市内事業者の参画を促し、市内経済の循環に資する効果があった

 

また、これらは市民にとって喜ばしい大きな効果ですので、周知・広報することで、コロナ禍で暗いニュースが多い中、明るいニュースを市民の皆様に届けてほしいと要望しました。

 

以下、当日のやり取りの原稿を投稿します。

 

 

2021.9一般質問(街路灯・公園灯LED化事業について)

 

壇上質問(厳太郎)

 

通告に基づき一般質問いたします。

 

「水銀に関する水俣条約」により2021年以降、水銀灯の製造・輸出入が禁止になることから、私は2018年の3月議会から「市内の街路灯・公園灯のLED化について」何度か質問してきました。

 

市内に3万3000灯ある街路灯・公園灯をLED化する事により、町田市の年間使用電気料金は3分の1になり、年間1億5000万円も削減でき、排出二酸化炭素も4分の1に削減することは、市民にとっても大変喜ばしい事ですので、促進すべきとお話しさせていただき、2019年の4月からは市内で順次工事が進んできました。

 

いよいよ3万3000灯全ての工事が完了したとお聞きしましたので、質問致します。

 

新型コロナウイルス感染症の拡大は第5波となるインド株による検査陽性者数の拡大や、繰り返される外出自粛制限を伴う緊急事態宣言の発令などにより、人々はストレスを溜め、寛容性を失い、未知な部分に関しても相手や社会を責めることが常態化し、人々の心に深い影をもたらしているように感じます。

 

人間の心は未来への不安が希望を上まると、様々な事に惑わされ、かくも脆く、本人も気がつかないうちに悲観的で陰鬱としてくるのだなと感じます。

 

夜の街では大して遅くない時間でも人通りや車の往来も随分と少なくなったと感じます。

 

先日、夜、自宅に向かって地元の玉川学園を原付バイクで走っていると、LED化された街路灯が通りを明るく照らしていて、本当に綺麗でした。

(資料1)

 

コロナ禍で暗いニュースが多い中、この度、町田市の街路灯・公園灯LED化事業が完了し、市内中を明るく照らしていることは多くの市民の心に密やかな未来への希望を感じさせたことと思います。

 

 

実際のLED化事業での削減効果はどうでしたか確認させて下さい。

 

 

 

答弁(道路部長)

○項目1の「街路灯・公園灯LED化事業について」の(1)「効果をどの様に捉えているか?」につきまして、お答えいたします。

○街路灯・公園灯のLED化についてでございますが、2018年度に大和リース株式会社と契約し、2019年度から2020年度に約30,000灯のLED化工事を行いました。

○2021年4月から2036年3月末までの15年間は、リース事業受注者でもある大和リース株式会社が維持管理を行っております。

○LED化事業で得られた効果につきまして、4点お答えいたします。

まず、1点目は、年間当たりの電力量とCO2排出量が約67%削減できました。

電力量は、LED化工事着手前の約8,249メガワットアワーから工事完了後は約2,721メガワットアワーに減少しました。また、年間当たりのCO2排出量につきましては、着手前の約4,330トンから完了後は約1,428トンに減少しました。

○2点目は、LED照明は10年から15年の長寿命で明るさも変化しないため、従来2、3年で実施していた電球の交換が不要になりました。そのため、交換に要していた時間と費用が削減できました。

○3点目は、2017年8月16日に施行された「水銀による環境の汚染の防止に関する法律」により、2021年以降は水銀を含む灯具が製造、輸出入禁止となり、今後の更新が課題でありましたが、LED化が完了したことにより解決いたしました。

○4点目は、2021年4月からリース事業受注者が24時間365日の街路灯・公園灯専用コールセンターを設置したことにより、市民サービスが向上し、業務の効率化も図れました。

 

 

【再質問①】(厳太郎)

今回の街路灯・公園灯のLED化事業は2036年までの維持管理も含まれ、街路灯事業の民営化の側面もあったと思います。

 

答弁では排出二酸化炭素を67%削減できたとありましたが、電気料金での削減効果はどれくらいでしたか?

 

当初の目論見ですと年間1億5000万円電気料金が削減できる予定でしたが、予定通りの削減効果はありましたか?

 

 

【答弁①】(道路部長)

○街路灯の電気料金は、2018年度は208,878千円、2019年度は237,958千円、2020年度は、決算議会認定前でございますが、予定通り電気料金の削減効果が得られました。

 

 

再質問②(厳太郎)

予定通りの電気料金の削減効果があったことが解りました。

 

では、夜道が明るくなったことの市民の反応は何かありましたか?

感謝の言葉などは寄せられましたか?

 

 

答弁②(道路部長)

LED化の工事中のことでございますが、市民の方から「通りの向こう側はLED灯具に交換され明るくなったが、私の家の前の街路灯はいつ工事をしてもらえるのか。」という、LED化を待ち望んでいる声があったことは工事施工者から伺っております。

 

 

 

再質問③(厳太郎)

人は不満があるときには強く感情を表現する一方、日常の良い変化には意識の水面下に入り、案外気が付かない面も持っています。

 

以前、町田市では厚木基地のジェット戦闘機が連日上空を爆音を轟かせながら飛行していました。

 

一たびジェット機が町田市上空に飛来すると「うるさい!」と物凄い苦情件数の電話が町田市に殺到していましたが、長年の様々なご努力により、在日米海軍第5空母航空団が岩国に移駐完了し、市民の念願であった「静かな空」が返ってきた際も、「いやー静かになったね!ありがとう!」とは中々ならないものでしたよね!

 

しかし私の所には、街路灯がLED化されて「夜道が明るくなって安心して歩けるよ!」とか、「隣の市から町田市に帰ってくると、道路が明るくてホッとした。なぜ○○市の道路は暗いの?」との声が市民の方々から寄せられます。

 

道路部の皆様の働きを市民は「安心」と言う形で受け取り、評価しているのだと思います。

(資料2)

 

この事は町田市の体感治安の向上に資する事業であったと思いますし、それのみならず、町田市の夜間の刑法犯犯罪率の減少に寄与した事業だとも思いますがどうでしょうか?

 

夜間の刑法犯犯罪率の減少に対してはどのような効果があったでしょうか?

 

 

答弁③(道路部長)

直接の因果関係はわかりませんが、警視庁のホームページで公表している数値をお伝えいたします。

町田市内で道路上での犯罪として、夜間のひったくり件数を確認したところ、LED化前の2018年度が16件、LED工事中の2019年度が14件、LED完了後の2020年度が3件で、議員が想定していたとおり減少しております。

 

 

再質問④厳太郎

例年15件程度発生していた夜間のひったくり件数が3件と激減し、実際に夜間の犯罪件数が減少したことは、街路灯・公園灯がLED化され、町田市全域道路が明るくなったことだけが要因ではないかもしれませんが、防犯にも効果があったと見込まれますので市民にとって大変素晴らしい結果になったのだと思います。

 

では、契約の履行状況はどうだったのでしょうか?

 

町田市の街路灯・公園灯LED化事業は、大手リース会社とプロポーザル契約を締結し進められてきましたが、工事に関し、それまで市内の街路灯・公園灯を守ってきてくださった市内事業者が安く叩かれ、利益だけ市外に流出することが危惧されていました。

 

実際の工事はきちんと市内の事業者によって行われたのでしょうか?

 

 

答弁④(道路部長)

事業費の多くを占める工事費につきましては、大きく設備材料に係る経費、施行に係る経費となりますが、施行については鉄道近接などの特殊工事を除き、市内事業者が全て施行いたしました。

さらに、維持管理についても全て市内事業者が施行しております。

 

 

 

再質問⑤(厳太郎)

特別な工事以外全て市内事業者によって施行され、今後の維持管理についても市内事業者で行われることが解りました。

 

では、プロポーザル契約を締結するに当たり、リース会社は最大で契約金額の67%を市内事業者と契約する事により市内経済の循環や活性化を図るとプレゼンテーションしていましたが、実際その時の約束は守られましたか?

 

契約金額が当初27億3300万円程でしたので、そのうちの67%である18億3000万円位は市内事業者との総契約金額になりましたか?

市内経済への効果をどのように捉えていますか?

 

 

答弁⑤(道路部長)

本事業に参加している市内事業者は電気工事業者以外にも測量などの調査会社や土木工事業者、そして警備会社や材料などの商店が参入しており市内経済の循環や活性化に寄与する事業であったと捉えています。

 

プロポーザルの提案事項の履行確認については、今年度、事業者からヒアリングを行う予定です。

 

 プロポーザルの履行や市内経済への効果については、今後検証を行う予定でございますが、一定の効果があるのもと考えております。

 

 

 

再質問⑥(厳太郎)

市内への経済効果やプロポーザル契約の履行状況の確認は今後の検証とのご答弁でした。

 

またお聞きしますので、今後しっかり検証していただければと思います。

 

 

それでは市民への周知についてお聞きいたします。

 

インターネットで「街路灯・公園灯LED化」で検索しますと他市で行われた取り組みばかりが出てきます。

 

他市では「街路灯のLED化をしました!」とホームページなどで取り上げ、LED化によって年間どれだけの電気料金や排出二酸化炭素の削減につながったのかを誇らしげに広く市民に広報しています。

 

一方、町田市では奥ゆかしいと言いますか「故障個所を見つけたらお知らせください」との記述でコールセンターの電話番号が掲載されています。

 

故障や苦情のコールセンター番号も大事でしょうが、LED化したことによりどれだけ電気料金や排出二酸化炭素を削減し、夜道を明るく照らすことにより防犯効果や交通の安全性が高まったかを市民の皆様に届けることも重要だと思います。

 

先程も言いましたが、「人は日常の良い変化には案外気が付かない面も持っています。」

 

ですので今回の事業で、市内全域の街路灯・公園灯がLED化され、コロナ禍の市内を明るく照らしていることを市民の皆様に積極的にお知らせし、少しでも生活の安心感を高めて頂けるよう周知や広報に取り組んでいただきたく思いますが、いかがですか?

 

 

答弁⑥(道路部長)

町田市のホームページには、LED化が完了したことと「街路灯・公園灯専用コールセンター」が設置されたことを掲載しております。

このLED化事業は、市内事業者の協力のもと、電力量・CO2排出量の削減、街路灯の球切れが無くなるなど、大きな成果であったと認識しております。

この事業の成果などは、市民、事業者の方々に広く知っていただくようPRにも取り組んでまいります。

 

 

まとめ(厳太郎)

町田市としても街路灯・公園灯のLED化によって、市民にとって喜ばしい大きな効果を確認しているとの事ですので、広く市民の皆様にその素晴らしい効果を周知・広報し、明るいニュースをお届けしていただくことをお願いいたしまして、この質問項目を終わります。

 

ありがとうございました。

 

 

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