少し前のことですが、ある会合でご挨拶させていただきました。

マスクをして、一人一人の間隔を開け、換気に気を付ける、コロナ対策が行き届いている会合でした。

 

壇上に上がり、久々に皆様のお顔を拝見した時、あまり元気が感じられませんでした。

どなた様も口には出しませんが漠然とした不安を感じているようにお見受けしましたので、

 

「人間は、3日間食事しなくても生きていけます。

3時間何も飲まなくても生きていける。

空気が無くても、3分は生きれます。

しかし、「希望」がなくては3分も生きれません。」

 

と、ムニブ・ユナン牧師の言葉を引用し、捩りつつ、日々に希望を持つことが皆様にとって1番大切だとご挨拶させていただきました。

 

難しい希望ではなく、単純に「明日は晴れるから洗濯しよう!」とか「今夜あれ食べよう!」などの小さな希望でも日々積み重ねは心身を健康に保ちます。

ご挨拶を通じ少しでも皆様の元気に貢献出来たのなら幸いです。

 

ちなみに、ムニブ・ユナン牧師は、イスラエルのエルサレムにあるプロテスタントの最大宗派「ヨルダン及び聖地福音ルーテル教会」の監督で、

2017年までルーテル世界連盟議長を務められました。

 

パレスチナ難民として生まれ、40年間以上中東地域でユダヤ教・キリスト教・イスラム教の和解・和合を促進されてこられ、

異なる信仰をもった宗教指導者たちと幅広いネットワークを構築し、世界的な次元で宗教和合を導いてきたことにより、

宗教を通じて世界平和に貢献した者に贈られる、アジアの宗教のノーベル賞と呼ばれる「第34回庭野平和賞」を受賞しました。

 

また、500年もの間深い対立をしていたルター派とカトリックは、2016年にユナン牧師とフランシスコ法王が共通の道を約束する宣言文に署名し、宗教和合のメッセージを世界中に発信しました。

 

アメリカ大統領選挙でも注目されている「分断」を融和に導くことを実践され、より良い世の中のため活動されている各方面の方々からも学んでいきたく思います。