壇上質問

通告に基づき自民党会派の一員として一般質問させて頂きます。

 

今年も12月となりいよいよ後わずかとなりました。

今年の締めくくりに、本年を振り返りながら質問させて頂きたいと考えています。

 

今年の干支は丙の申年でした。

十二支と十干を組み合わせた干支で60年に一度まわってきます。

皆様にあまり馴染みのない干支の周期ですが、有名な物に「還暦」がありまして、これは生まれた時の干支が一周した記念に、長寿や健康をお祝いするものだと言われています。

 

60年に一度の丙の申の年は、いろんな意味で「変革の年」とされ、何かしらの時代が動く年とされています。

 

戦後2回目の丙の申の年であった本年2016年を振り返りますにまさに「変革の年」であったなと思います。

 

イギリスのEUの離脱、中国の拡大路線、第45代アメリカ合衆国大統領にトランプ氏の当選、

 

イギリスは1973年以来43年間に渡って加わっていたEUを離脱するという審判を国民投票で下しました。

EU28カ国が築いてきた単一市場は、人、モノ、サービス、お金、が自由に移動できるという世界最大の地域統合でした。

 

イギリスはその有利さを手放す危険を冒してまで、EUを離脱し、世界随一の金融センターであるロンドンから有力金融機関が拠点を移すかもしれないという懸念から金融市場を大混乱に陥れました。

 

これらをもたらしたのは、EU域内に大量に押し寄せてくる移民の増加に対する反発と、EU各国が分担する拠出金負担への拒否反応でした。

 

隣国であるフランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オランダ、等でも「反EU」「反グローバル化」を掲げた政党が躍進しています。

 

一方、中国では習近平主席によって「一帯一路」構想を打ち出し、中国の西部から中央アジアを経由してヨーロッパにつながる陸のシルクロード経済ベルトと、中国沿岸部から東南アジア、スリランカ、アラビア半島の沿岸部、アフリカの東側を結ぶ海上のシルクロードに焦点をあて、インフラの整備、貿易促進、投資の活発化を押し進めています。

 

南シナ海には中国とフィリピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイがそれぞれ重複して領有権を主張する島々と海域がありますが、中国が岩礁を埋め立てて人工島と軍事拠点の建設を強行しました。

 

フィリピンは国際法上の解決を求めて中国をオランダのハーグ仲裁裁判所に提訴したところ、中国の主張する独自の境界線の「九段線」は国際法上根拠が無いと認定されるハーグ判決が出たにも関わらず、この「九段線」を保持し続け、大国化戦略を力ずくで押し進めています。

 

一方アメリカでは11月に大統領選挙が行われ、強い保護主義を訴えるドナルド・トランプ氏が事前の予想を覆し勝利しました。

トランプ氏は「アメリカを再び偉大にする」「アメリカファースト」のスローガンのもと戦いました。

トランプ氏の、強く他国や他民族を攻撃する手法を見て、私はあれだけ人を侮辱しながら大統領になったというのは世界の歴史上ないと思いました。

 

まさに丙の申年の今年は大きな変革の年であったのだなと思う出来事が多かったと思います。

 

どの出来事も世界の潮流がグローバリズムからローカリズム、ナショナリズムに以降しつつある現象を表し、本年2016年は「グローバル化へのブレーキがはっきりした年」として後々まで記憶される事でしょう。

 

本年はグローバル化への不満が高まり、内向き志向が世界中で広まった年なのでしょう。

 

過度なナショナリズムの高揚は各地区に紛争の種をまきます。

 

 

世界にローカリズム、ナショナリズムが広がる中、新しい資本主義の形が模索され、芽が出はじめてきています。

 

それは「グローバルな視点でローカルをやり遂げる」という考え方で、社会事情がそれぞれの国ごとに異なる以上、解決方法も地域ごとに異なるため、「地域社会との共存」こそが持続的な成長につながるという考え方です。

 

この「社会との共存」して始めて持続可能という発想は実は昔から日本に根付いていました。

近江商人の「売り手よし、買い手よし、世間よし」で知られる「三方よし」などはまさに社会との共存であり、日本の資本主義の父と言われている渋沢栄一も社会があっての会社と考え、著書で「全国の公益に心を用いん事を要とす」と書き残しています。

 

世界でナショナリズム、ローカリズム、が拡大する中、日本の古くからある「グローバルな視点でローカルをやり遂げる」という姿勢に触れるべく、世界中の要人が今、毎日日本を訪れています。

 

世界が大きく揺れている中、今日本は世界中から一番信頼できる国として注目されています。

 

そして日本国政府は地方創生を考えたときに国だけが外交をやるのではなくて、地方や市民もどんどん外国とのパイプをつないでいってほしいと考えています。

 

今年は2400万人が日本に来ます。

 

最初は浅草、京都だったのだけれども今は多く地方のほうにも行くようになってきています。

 

そして地方にこそ大都心部や京都などにはない日本の良さがいっぱい散りばめられております。

 

だからこういう日本の良さをプラスにする。

 

それができるのは地方だということです。

 

地方外交は今まであまりやっていなかったので、ひとつの大きな可能性であるし、この日本の信頼感を生かすことをやっていくべきだと思います。

 

地方都市である町田市にとっても、日本の信頼感を生かす事を今一度考え、新たに国際的な観点から町田市の魅力を再発見する事もあるでしょう。

 

地方都市にとっても外交・交流することには多大なメリットがあり、観光、シティプロモーション、経済交流の面ではもちろん、将来を担う若者にグローバルな感性をもってもらう、夢を与えるものになります。

 

そこで質問します。

国際貢献について

町田市の国際貢献についての考え方は?

 

≪答弁 髙橋副市長≫

 

項目1「国際貢献について」の(1)「町田市の国際貢献についての考え方は?」についてでございますが、

 

町田市では、海外からの視察・研修を積極的に受け入れております。例えば、2013年9月にトルコ共和国政府関係者を受け入れ、都市部の廃棄物処理のあり方についての研修を実施いたしました。また、2014年10月にはザンビア共和国政府関係者を受け入れ、経営品質向上活動の取組についての研修を実施いたしました。さらに、2015年7月にはコートジボワール共和国政府関係者等を受け入れ、地方公共サービスの実例や議会の仕組み等についての研修を実施いたしました。

 

このような機会に自治体の持つノウハウを各国に伝えていくことで、それぞれの国の発展に寄与することが、町田市が行える国際貢献と考えております。

 

そして、国際貢献を進めるに当たって重要なことは、行政や市民一人ひとりが国際社会が抱える課題を理解し、国際協力に対する意識を高めることであると考えております。

 

 

再質問

再質問①

 

海外からの視察・研修を積極的に受け入れる事を通じ、町田市の持つノウハウを各国へ伝えていくことが国際貢献の一つの形であるとのことでした。

 

町田市のノウハウを他国に伝える過程において、勿論町田市の事を知って頂ける事でしょうし、その交流の中で様々な人々の生活や文化、歴史、風習などに触れ、

 

例えば途上国の貧困問題が日本の地域社会と無関係に存在しているのではない現実をまのあたりにする事もあるかと思います。

 

そうした経験を通して、はじめて自らの地域社会の事をより深く知ろうとする意識が芽生え、諸外国と良好な関係を築く必要性を認識するのではないかなと思います。

 

真の意味で日本の地域社会の国際化や活性化を図るには、町田市の職員や市民が自らの社会に愛着を持ち、より良い社会に変えて行こうという強い願望を持っている事が重要だと思います。

さらに、国や地域の枠を超えた交流が、「停滞する地域社会」に新たな活力を与え、より良い社会を築いていこうという目標を見出すことにつながるのではないかと思います。

 

また以前には町田市の職員がJICAの制度に希望して学芸員としてタンザニアに赴任したり、ウズベキスタンの国立博物館に赴任したりブータンに赴任した事があったと聞いています。

 

こうした人的貢献や協力を通じて得た知見が、地域社会を活性化するための打開策について、別の視点から新たな方向性を見出す事もあるでしょうし、町田市が持つ技術やノウハウといった地域資源が再評価され、途上国の発展に貢献するばかりでなく、自らの歴史や文化、伝統、を再認識し、先達の技術や伝統を受け継いでいこうとする機運が高まるのではないでしょうか?

 

また国際的に仕事をしたいと望む若者に夢と希望を与えると思います。

 

国際交流、国際貢献を通じて、町田市に対しての利益は、国際的視点で自分の住む地域の特徴を理解し、オリジナリティーを追求していくことで「地域アイディンティティーの創出」や「地域への誇り」に繋がると思いますがいかがお考えですか?

 

 

≪答弁 政策経営部長≫

 

国際交流や国際貢献を行う過程で、海外の異なる文化、習慣に触れ、そのことが自らの生活や地域社会を見つめなおす機会となり、それが議員おっしゃる「地域アイデンティティ」や「地域の誇り」の情勢に繋がるという考え方もあると思っています。

 

 

再質問②

先程の副市長の答弁で、人的貢献や町田市に研修に来た外国人へ町田市の技術を提供する研修による国際貢献を行ってきた事が解りました。

 

国際貢献は、とかく国がやるものだと思いがちですが、国が出来る国際貢献と地方自治体が出来る国際貢献は異なると思います。

国のする国際貢献はODAなど外交戦略上沢山あると思います。

 

しかし、ゴミ収集などの地方行政は国には出来ません。

 

ある地方自治体が以前使用しなくなったゴミ収集車とゴミの収集マニュアルと技術をフィリピンに寄贈した事があると聞きました。

これなどはまさに地方が出来て国には出来ない国際貢献だと思います。

 

町田市も国際貢献の一環として物的支援を行う形もあると思いますが、町田市では過去にどのような実績がありますか?

 

 

≪答弁 政策経営部長≫

 

・物的支援としては、消防車両(市がブータンへ、協会を通じ各国へ)、放置自転車の海外への供与

・物的支援以外では、青年海外協力隊への職員派遣

 

 

再質問③

 

・以前23年前に町田市が消防団のポンプ車を町田青年会議所と共にブータンへ寄贈したと聞きました。

 

また、最近ある町田市民がブータン王国を旅行で訪れた際に、23前に町田市から寄贈された「町田市消防団」と書かれている消防自動車を見かけ、はるか離れた異国で町田市を感じられた事に大変感激し、町田市役所を訪れ、詳細を聞きにいらしたとも聞きました。

 

これなんかも町田市の「地域アイディンティティー」や「誇り」にも繋がると思います。

 

町田市の消防自動車をブータン王国に寄贈した経緯についてお聞かせ下さい。

 

 

 

≪答弁 防災安全担当部長≫

 

・青年海外協力隊員としてブータン王国へ派遣された市職員が、消防ポンプ車が不足している状況を当時の市長に報告したことを契機に、消防団で不要となる消防ポンプ車を寄贈することとなりました。

 

・ブータン王国へのポンプ車寄贈は、車両だけではなく、消防団の幹部団員を現地に派遣して車両取扱い等の指導を行う技術支援の面も含むため、当初から三か年計画で行ったものです。

 

 

 

再質問④

日本の国際貢献の制度がまだそこまで明確ではなかった23年前に、ブータン王国への消防自動車の提供は日本からは町田市が初めてだったそうです。

 

町田市は日本とブータン王国の外交関係が樹立してわずか7年でどこよりも先駆けて消防自動車を提供しました。

 

当時のブータン王国にはインド製の大型な水槽付きの消防自動車しかなく、細い山道の多いブータンでは無用の長物として埃をかぶっていたそうです。

 

そこに町田市消防団のランドクルーザータイプの消防自動車が登場するのですけど、最初現地の人々は「こんな小物では役に立たないよ」というような目で見ていたそうです。

 

ほんの少し消防実技をすると現地の方々は「わー」と歓声をあげて我先にと使用方法を学びたがったそうです。

 

それもそのはず、インド製の大型な水槽付き消防自動車では20分ほどで水は枯れてしまいますが、町田市から来た消防自動車は水利にさえ着けば永遠何時間も放水する事が出来ますし、送水出力もインドの物とはけた違いにパワフルで相当な長距離送水も可能であるため、山火事の多い現地に最適な消防自動車だったからです。

 

 

そして当時もう1人大変喜んだのがブータン政府の大蔵大臣でした。

外国から色々な援助が入ってきても、そのほとんどが指導員や説明が何もなくて物だけが送られてくるような当時の状況で、町田市だけは違いました。

 

消防団幹部の指導員を連れてきてデモンストレーションをし、使い方を丁寧に現地の方々にお伝えしました。

 

当時のブータン政府の大蔵大臣の言葉です。

「現地のブータン人は始めてみるものは何も解らない、10年使える物を2年で壊してしまう。 しかし町田市のように指導員にデモンストレーションや指導してくれる事により長く使える」

 

その時から23年の歳月が過ぎました。

「町田市消防団」と書かれたままの消防自動車は今も現役で活躍しています。

 

町田市内で13年間市民の生命、身体、財産、を守った消防自動車は、ブータンに渡り、当時のブータンの大蔵大臣によれば、2年で壊してしまうと言われていたのに、更に23年間、

合計36年間も活躍していて、今現在も現役ということは、当時の町田市の国際貢献と指導してきた事の素晴らしさを表していると思いますし、日本製品の格別の信頼性があってこそだと思います。

 

このことも日本、そして町田への「誇り」であり、アイディンティティです。

日本人が昔より得意な『グローバルな視点でローカルをやりきる』。まさに象徴的な事ではないかと思います。

 

町田市がアジアの平和と安定に貢献し、日本がアジアのリーダーとして存在感を高めることに寄与した事業だと思います。

 

そして本年2016年は日本とブータン王国の外交関係樹立30周年の節目にあたる年です。

 

・本年度中に消防団のポンプ車が1台更新予定と聞いているが、この車両はどうする予定か。国際貢献の観点から、処分せず海外へ寄贈してはどうでしょうか。

 

 

≪答弁 防災安全担当部長≫

 

・本年度更新車両にあっては、町田市消防団も加入している日本消防協会という全国の消防団の取りまとめ団体が実施している海外への消防車両援助事業に申請しました。

 

・この事業は、日本消防協会が日本各地の消防組織から消防車両の提供を受けて、海外の需要のある国に援助するものです。

 

・今回町田市消防団が提供を申請した車両は1999年度登録車両で、協会に提供があった車両の中では特に型式が古いことから、寄贈の対象にはならなかったと回答がありました。

 

 

 

再質問⑤

 

日本消防協会を通さず、町田市として今年度更新になるポンプ車を、例えば

「草の根・人間の安全保障無償資金協力事業」などの補助を使って海外に寄贈することはできないか。

 

 

≪答弁 防災安全担当部長≫

 

・議員がご指摘の通り、外務省の「草の根・人間の安全保障無償資金協力事業」、一般財団法人自治体国際化協会の「自治体国際協力促進事業」等で自治体の国際貢献を支援する事業を募集しておりますが、いずれの事業も日本消防協会への申請時期と重複し、町田市では日本消防協会へ車両の提供申請をしたため、今年度はこれらへの申請をしておりません。

 

 

再質問⑥

 

先日、ブータン王国の顧問であられますペマ・ギャルポ先生にお会いしました。

ペマ・ギャルポ先生はブータン王国の首相顧問をされている方です。

 

少しペマ先生についてご紹介しますと、ペマ先生はチベットのカム地方生まれで、この地は現在、中国の四川省になってしまっています。

 

ダライラマ14世に従ってインドへ亡命し、難民キャンプで幼少期を過ごされました。

日本チベット文化協会の支援により、訪日、中学校、高校時代を日本で過ごしました。

 

1980年 ダライラマ法王アジア太平洋地区担当初代代表

2005年 日本に帰化

2007年 モンゴル大統領顧問就任

2010年 ブータン王国首相顧問就任

2011年 ブータン王国のワンチュク国王が来日された際に国王に同行された方です。

 

そのペマ先生にお会いした時に、町田市が以前消防自動車を寄贈した事を大変喜んでおられました。

  

そして23年も歳月が進んでしまっている事から、できたらまた新しく廃棄になる消防車を寄贈して頂きたいとおっしゃっていました。

 

今月の12月23日の天皇陛下の誕生日にブータン王国の大使が来日されるので、大使に町田市の状況をお話しして下さり、私の携帯に外務省から電話が入る事になっています。

 

以前の寄贈から23年の月日が経過しているし、親日国のブータン王国は大変感謝して下さっていますので、国際貢献の継続性の観点からも、再びブータン王国に消防自動車を寄贈してはいかがでしょうか?

 

≪答弁 防災安全担当部長≫

 

国際貢献という観点から継続して支援をしていく事は有効だと思いますが、一方でどの国へ支援するのかの判断に際しては市民のご理解いただけるよう地方公共団体として公平性も考慮する必要があるかと考えます。

こうした事から、ブータン王国だけに特化し寄贈する方法から、日本消防協会へ車両を委託し、寄贈先については一任する方式を現在は取っております。

 

 

再質問⑦

 

今回町田市消防団が日本消防協会に提供を申請した車両は1999年度登録車両で、日本消防協会に提供があった車両の中では特に型式が古いことから、日本消防協会では寄贈の対象にはならなかったのですよね????

 

継続性・公平性の面でも23年間も間があり、それ以降は沢山の消防車両を様々な国に寄贈してきたのですよね????

 

では少しブータン王国についてご存知かとは思いますが、お話しさせて頂きます。

 

ブータン王国は南アジアに位置する人口76万5千人、面積は九州とほぼ同じの3万8千平方キロメートルの中国とインドに隣接したヒマラヤ山脈の南に位置する内陸国です。

 

大変親日家の国で、昭和天皇崩御の際は、国民自ら国を挙げて喪に服した国です。

 

東日本大震災の際にはワンチュク国王自ら100万ドル寄付して下さり、GDP等の経済規模や国力を勘案するにこれは3000億円以上と計算されます。

 

同年2011年11月15日

ワンチュク国王夫妻は震災後初の国賓として来日され、皇太子殿下や皇后陛下、秋篠宮両殿下と対面されました。

 

翌日国会衆議院本会議場で演説されました。

その国会での演説でワンチュク国王は

 

直前の3月に東日本大震災にみまわれた日本に対し、深く哀悼の意を表すとともに、このような不幸からより強く、より大きく立ち上がれる国があるとすれば、日本と日本国民だと確信している。

 

日本は、以前開発途上地域であったアジアに自信と進むべき道の自覚をもたらし、以降日本の後について世界経済の最先端に躍り出た数々の国に希望を与えてきた。

と発言されました。

 

さらにワンチュク国王は以下のように話されました。

 

世界は常に日本のことを大変な名誉と誇り、そして規律を重んじる国民、
歴史に裏打ちされた誇り高き伝統を持つ国民、不屈の精神、断固たる決意、
そして秀でることへ願望を持って何事にも取り組む国民。知行合一、
兄弟愛や友人との揺るぎない強さと気丈さを併せ持つ国民であると
認識してまいりました。

これは神話ではなく現実であると謹んで申しあげたいと思います。
それは近年の不幸な経済不況や、3月の自然災害への皆様の対応にも示されています。
他の国であれば国家を打ち砕き、無秩序、大混乱、
そして悲嘆をもたらしたであろう事態に、日本国民の皆様は最悪の状況下でさえ
静かな尊厳、自信、規律、心の強さを持って対処されました。
文化、伝統および価値にしっかりと根付いたこのような卓越した
資質の組み合わせは、我々の現代の世界で見出すことはほぼ不可能です。
すべての国がそうありたいと切望しますが、これは日本人特有の特性であり、
不可分の要素です。
そうした力を備えた日本には、非常に素晴らしい未来が待っていることでしょう。
この力を通じて日本はあらゆる逆境から繰り返し立ち直り、
世界で最も成功した国のひとつとして地位を築いてきました。
さらに注目に値すべきは、日本がためらうことなく世界中の人々と自国の成功を
常に分かち合ってきたということです。
  日本がアジアと世界を導き、また世界情勢における日本の存在が、
日本国民の偉大な業績と歴史を反映するにつけ、ブータンは皆様を応援し
支持してまいります。
ブータンは国連安全保障理事会の議席拡大の必要性だけでなく、
日本がそのなかで主導的な役割を果たさなければならないと確認しております。
日本はブータンの全面的な約束と支持を得ております。

 

と発言されています。

 

外務省国際協力局は日本とブータン王国の関係ついて

 

「日本の経済協力は、農業、農村開発だけでなく、橋や道路のインフラ整備、消防車、救急車の供与などの幅広い分野に渡っています。

 

この様な日本の活動に対し、ブータン国王から一般国民に至る様々なレベルから累次にわたり感謝の意が表されています。

 

ブータンは日本の国連安保理常任理事国入りを一貫して支持するなど、両国は確固とした協力関係を構築しています。」

 

と書かれています。

 

23年前の各種制度が無い時に、知恵を絞り、様々な困難を経て、町田市から渡った消防自動車がこのような影響を与える一要因になっている事は、明白ですし、とても誇らしい事だと思いませんか?

 

町田市がアジアの平和と安定の一助となり、日本がアジアのリーダーとして貢献し、ブータン王国より一貫して国連安全保障理事国入りを支持して頂いている事の要因に町田市の消防車が一因であったことは、町田市の誇りに繋がると思います。

 

地方自治体が出来る国際貢献としては最高の結果だと私は思います。

 

町田市はこの20年間様々な国に使用しなくなった消防車を寄贈してきました。

今後町田市で使用しなくなった消防自動車を送るにあたり、かなりブランクがあることから、ブータン王国も適任国の一つだと思いますがいかがでしょうか?

 

 

≪答弁 防災安全担当部長≫

 

議員おっしゃる通り、ブータン王国が今後消防自動車を寄贈するにあたり最適任国の一つである事は同意できるところであります。

 

 

再質問⑧

 

先程質問でも触れましたが、海外に消防団のポンプ車を寄贈する際に「草の根・人間の安全保障無償資金協力事業」を町田市独自で活用することが出来ますので、この事業を活用して、町田市が独自に消防団のポンプ車をブータン王国に寄贈できると思います。

 

他にも、海外に寄贈する際に必要な輸送費や通関の費用を、市民や市民団体が寄付を申し出た場合は、市の財政負担なしに寄贈できるのではないか?と思います。

この2点について町田市の見解を伺います。

 

 

≪答弁 高橋副市長≫

 

議員ご提案の「草の根・人間の安全保障無償資金協力事業」補助金を活用して、町田市が独自に消防団のポンプ車をブータン王国等の海外に寄贈するかどうか、

また、海外に寄贈する際に必要な輸送費等の資金を市民や市民団体が寄付の申し出を頂いた場合はどうかについてですが、日本消防協会の今後の寄贈の動向、他市の事例などの調査研究を通じて検討してみたいと考えています。

 

 

締めくくり

 

町田市は23年前の消防自動車の寄贈からはじまり沢山の国々に寄贈してきました。

 

私も色々な国で日本から寄贈された消防自動車を見てきましたが、大体はもとのネームが消され、上から何かそこの地名などが書き加えられているものです。

 

ブータン王国は「町田市」の看板を背負ったまま消防自動車を活用してくれる数少ない国だと思います。

 

遠く異国の地で、例え皆様がその事を忘れていたとしても、消防自動車の存在だけで「町田市」を宣伝し続けていることになっています。

 

ほっておいても町田市のシティセールスをしてくれているようなものです。

 

こういった国際貢献は市民としても嬉しく思うのではないでしょうか?

 

また市内のどの地域で使用されていた消防自動車が、どこの国のどの地方に渡ったのか、お調べしてデータ化して頂きたいと思います。

 

町田市の消防団員は消防車を非常に大切にしている事から、

そのデータがあれば、消防団に青春をかけた町田市の消防団員が、当該国を訪れ、消防車に会いに行く事から始まり、当該国の消防関係者との技術指導や交流に繋がり、更なる国際交流や国際貢献に発展していく事だと思います。

 

 

そして、先程も少し言及しましたが、本年2016年は日本とブータンの外交関係樹立30周年です。

 

 

外務省では,2016年の日・ブータン外交関係樹立30周年を日本とブータンの間の幅広い交流の年にしていくため,日・ブータン外交関係樹立30周年を記念するにふさわしい事業を募集し,「日・ブータン外交関係樹立30周年記念事業」として認定します。

 

原則として,2016年1月1日から同年12月31日までの期間,日本またはブータンにおいて実施される事業を対象とします。

 

この事もあまり皆さんご存じではなかったようですが、活用できたはずですし、すべき事だと思います。

 

国際貢献の重要性は言うまでもないところであり、市としても積極的に取り組んでほしい。

 

今話題に上がった、ブータンへの消防車両の寄贈についても、国際貢献の観点からこれを実現するよう引き続き取り組んでいただきたい事を強く要望致しまして私の今年最後の一般質問とさせていただきます。

 

ありがとうございました!!