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【お祝い】のつもりが【牡蛎は人類を救う】



ワンピースで泣いたことがある。たしか16巻か17巻。やぶ医者とトナカイの話。「人はいつ死ぬと思う?…人に忘れられた時さ」。

生命体は誰でもその遺伝子を遺そうと足掻くものなのかもしれない。遺伝子はそもそも細胞の設計図…つまりは情報。孤高と云われる僕でさえ創念と呼ぶ情報を遺せたらと無意識に願う。

ゲームクリエイターとして「オンラインかき検定」をつくった。もう10年も前になる。総受検回数は数百万回、受検者数は数十万人になった。

そのなかで実際に認定を希望し登録してくれたのが8000人程度。その中から僕が創り上げた「牡蛎メソッド」を学んでくれたのが123名。

さらにその中から僕の創念を継いだ…継げたのは10人もいない。

世界を牡蛎でもっとおもしろくする会社を創業したもの…イベントというスタンスで盛り上げているもの…独自のスタンスで地元の牡蛎を支えるもの等々…その中でも一番過酷だった第1回「境界合宿」を乗り越えた2名。100万分の2…50万分の1。

それぞれ「つくば」と「宮崎」でオイスターバーを営んでいる。牡蛎で観客を楽しませるにあたりやはり劇場は必要だ。「お店」というスタンスではこの2人がもっともっと観客を楽しませてくれるだろう。いまはむさぼるように生産者を周り牡蛎とのシンクロ率を上げている2人。

牡蛎を極める方法?
そんなのは結局のところ、海に行き、海を舐め、海と杯を交わすしかない。

牡蛎メソッドなどとたいそうに感じるが、オレイズム…牡蛎の人イズムは実は至ってシンプルなのだ。すべては「牡蛎ちゃんと3原則」に基づいている。

ちゃんとつくり、ちゃんとだし、ちゃんとたべる。ただそれだけ。

当たり前のように当たり前のことをしているだけ。牡蛎はダイソンもびっくりのウルトラバキュームフィルター。だから

「牡蠣をきれいでおいしい海でつくる。」

えっ?そんなこと?

…そう、そんな当たり前のことができないんだ、人類のせいで。牡蛎がおいしいエリアは「溜まる」エリア。旨味も溜まるが当然汚れも溜まる。

瀬戸内海しかり宮城岩手のリアスしかり伊勢の湾しかり。一度溜まってしまったら、もう元に戻すには天文学的エネルギーがいるんだ。

津波や台風でかき回されても、ちょっとだけ外洋に押し出されて、ほんのちょっとだけ回復するレベル。こうなってしまった以上、逆に牡蛎で浄化するしかない。

日本人に残された選択肢は2つしかない。人類のいない海でつくるか、溜まっても水洗浄化されるエリアでつくるか。

前者は世界的にそうだ。溜まるエリア=内海で人類が汚していないところがほとんどないからだ。人は河が創った平野に住み、内海には川が流れ込む…河口があるのだからしゃーない。

ニューヨークのマンハッタン島だって、東京の品川だって「牡蛎の一大産地」だった。国の中でも1、2を争う。ニューヨークなんてそのおかげで開拓され発展したようなもんだ。

選択肢の前者。人類がいない海。つまりは河が流れ込まないってことになる。河が流れ込まないと栄養が少ない。かろうじて無人島の周りとかだがそれでも栄養が豊富とはいえない。

だから前者の場合、3年かかて牡蛎を育てる。栄養豊富な内海だと1年で育つのだが。

その経費の差が消費者を食中毒に追い込む。

牡蠣ちゃんと3原則。
ちゃんとつくり、ちゃんとだし、ちゃんとたべる。ただそれだけ。ただそれだけなのに…

この前までは協会とかつくる作戦で全人類に伝えようと思っていた。でも世界中周って、キレイでおいしい海は1箇所しかなかったんだ。栄養豊富な内海なのに水洗される奇跡の海。それは灯台下暗し、このニッポンにあった。

そしてそこにはすべて…本当にすべての種類の牡蛎がいたんだ。そこは牡蛎にとっての天国だった…地球の引力が…様々な要因が…奇跡的に殻みあいそこを奇跡の海にしている。

内海なのに汚染を溜めない水洗機能を持つ海に。そこで生み出せる牡蛎の量なんて限られている。だから…

僕…いや牡蛎に選抜された同志と、選ばれた観客だけで牡蛎を楽しむ活動にシフトすることにした。全人類の記憶をカキかえるのは辞めたのか?いやそんなことはないですよ。そんなことあるわけないぢゃないですか。

僕みたいなクズなのに39年も生き延びてしまった男の唯一の生きている価値なのですから。

牡蛎の浄化力を軸に「ちゃんとした海」を増やして、その分だけまた観客を増やす。そういう戦い方に変えたってことです。

いつかそうなりますよ。すべてがちゃんとした海に「戻って」、「安全・おいしい・たのしい」が当たり前になる日が。いつかね。だから「それでも」僕の創念を継ぎたかった…

そしたら僕が消えてもいつか…いつの日かそこに辿りつく日が来る。【牡蛎は人類を救う】…水…空気…自然破壊…食糧難…少子化…牡蛎は様々な問題を解決してくれる。

そんな牡蛎もね、世界的に牡蛎の赤ちゃんが死んでしまうウィルスが流行し滅んでしまうかもしれない瀬戸際にいる。

日本から吐き出された牡蛎のDNAが世界の牡蛎を支えている。いまはそのウィルスで日本のマガキだけ死なない。でももし日本に上陸して進化したら…。

ウィルス学者と話す機会が増えた。皆同じようなことをいう…「愚かな人類に対する神の怒りだ」と。人は…僕も…失ってから気がつくんだ、その価値に。

世界中を周って牡蛎とシンクロしまくって…ひとつ学んだことがある。生命体とはなんなのか。命を繋ぐということ。それは「喰らう」ってこと。

水…空気…食べ物…喰わなきゃ死ぬんだ生命体は!命を繋ぐのは政治でも経済でもない。ましてや文明でも文化でもない。「喰らう」ただそれだけ。

オレらはなにがあっても「水と空気と食いもん」を護らないといけないんだ。もし次世代に遺伝子(情報)を遺すことが生命体の本質であるのならば。

たった数名でも自分の創念を遺せたことを所詮自己満足だがオレは誇りに思っている。

オレはクソ野郎だけど誰より人類の未来を考えているという自負がある。でもそれはオレがクソ野郎すぎてそれ以外生きている価値がないからだ。という無限ループ。

クソ野郎バンザイ。日本はもう大丈夫だろう。特に牡蛎のためにお店という劇場をつくり観客を楽しませようと足掻いている2人がおもしろい。この二人が日本の牡蛎をもっともっとおもしろくしてくれるだろう。

そしてそのおかげでオレは世界にいける。ありがとう。

以上、これを「つくば」「宮崎」それぞれの1執念と開店祝いとさせていただきたい。おめでとう。

2015年8月7日