居合とかで、抜きつけのことをいろいろ語ってる人がいたが、なんだかイメージが拳銃の早打ちのような感じで抜きつけるのが、抜きつけだと考えているように感じた。
(誤解かもしれないが)
だから、相手の殺気というか、気配を感じて抜くということが理解出来ないように思えた。

僕が学んだ居合は、拳銃の早撃ちのような抜きつけはしなかった。
寧ろ、ゆったりと抜きながら、最後はしっかりと斬る
これが基本になる。
相手が殺気を放っていても、ゆったりと構える。
これを、相手より早く抜こうと、ギラギラ目を輝かせ、体を反射神経の固まりにして、構えるようなことはしない。
そうやって抜いた剣は、仮に相手よりも先に抜けたとしても、そこから十分に斬ることはできない。
そればかりか、相手が必殺の意志でもっていた場合、そのまま斬られる。
つまり、いくら早く抜けても、やられる可能性が高いのです。
居合には序、破、急という教えがある。
僕の言葉で解釈すると、
序というのは、相手の殺気を外す、若しくは死角に入る。若しくは相手の起こりを制する。
 その動作は、殺気、気配に対して、瞬間的な僅かなもの故わかりにくいが、抜き始めの一番大事な部分です。
破というのは、抜いていく動作ではあるけど、相手の死角に踏み込み、相手の制空圏を破って、十分に斬れる立ち位置を確保するとともに、抜いたときに必殺の溜めを作る。
急というのは、溜めによって、一気に斬る。

こういうサイクルが守られてるかどうかが重要だ。
これがしっかりできてると、相手が早く斬ろうとしても、その瞬間死角に入ってしまうため、思うように動けなくなる。
こちらはスッと動いて、斬ることが出来る。
気に反応しない者でも、それは同じです。
よく、気で動きを止めれるが、反応しないものには、通じないという話がよくあります。
よく見てると、あれは何故か相手が打たんとしているポイントを無視して、術を掛けてるのですね。
将に打たんとしているポイントをしっかり把握し、制しておれば、仮に動けたとしても、上手く動けず、やられることはない。
問題は気とかよりも、相手の攻撃しようとする意志とどこを狙ってどうゆう攻撃をするかをしっかり把握することです。
自分から斬りつける場合でも、相手の死角に入る。
それをせずに、相手に分からないように抜きつけることなど不可能だし、
そういう人は残念ながら永遠に分からないと思う。