意識をどこにおくか?というのは、武道武術において、とても重要なファクターである。
全く同じように動いてるのに、まるっきり結果が違ってくるのは、この部分が大いに関係してくる。

稽古で僕が剣を捌くのを見て、あまりに簡単にやるものだから、楽勝だと思ってしまう。
ところが、同じように捌こうとすると、
なぜか皆さんが捌いたほうに剣が襲いかかる。
そこで何回もやってみる。
しかしいくらやっても捌いたほうに剣がくる。
ここで大きな気付きがある。
攻撃を捌こうとしてはいけない。
ということ。
また、避けようとしてもいけない。
避けると、剣先を返して連撃に変化するから。
だから、だんだん動くのを止めて剣を見て、動き出しを捉えようとしだす。
これは大きな学習です。
しかし、すぐに壁にぶち当たってしまう。
間に合わないのだ。
なんとかブロックしても、最悪の体制。
実戦なら終わってるのは、容易に想像がつく。
だから、今度はもっとタイミングを早くして捌こうとする。
しかし、今度は動き出しが早すぎて、動いたところを狙われてしまう。
にっちもさっちもいかなくなってしまうのです。

ここで皆がやってるのは、目で剣を見る。
つまり、意識が目を通して、剣に行ってるんですね。
だから、やられるんです。
見るのは、内観を使って自分の中心を見る。
その中心を通して、剣を見る。
それが、大事なんです。
だからそれをやってる、やってないで、見た目同じように動いてるのに、まるっきり結果が変わってしまうんですね。