玄米黒図工房考察のお時間、第4時限目です。
本日のお題は「カーボンパーツの締め付けトルク」です。
カーボンパーツを取り付けるとき、その締め付けトルク管理にはShopのプロも結構悩むとか。
推奨値で締めると締め付けが甘く、これはこれで危険です。
特にステムとハンドルバーの締め付けが甘いと、バーに体重をかけたとき、ズルっとバーが下に回り、下手すれば、頭から転倒します。
シートポストの場合は、走っているうちに、ズルズル下がり、途中で位置修正となりますが、命に別状はないケース。
ステムとフォークコラムとの場合は、ハンドルが曲がってしまうけど、走行中に曲がるほど弱い締め付けのケースはロードバイクではあまりないでしょう。
でもMTBだと段差を越えたときに、左45度敬礼 の状態になって危なかった。
STIレバーのハンドルへの取り付けは、これはむしろ倒れたときの衝撃を吸収する意味で、通常のレバー操作では動かない程度に軽く締めた方が良いようです。
印旛沼でこけたときに、しっかり内側にずれてくれたおかげで、カーボンハンドルにはダメージがなかった。
そして、一番気を使うのが、FDの取り付け。
ずれたら即変速性能に影響が出ますので、許容範囲のMAX+αで締めています。
かといって、締め付けすぎて、カーボンがパキッといったら、高価なフレームがハイさようならとなります。
パーツがご臨終あそばすのではなく、フレームがあの世に旅立つのですぞ。
私の場合、ステムなどのパーツは、Masahiroさんの「自転車探検!」の「締め付けトルク例」を参考にして、各パーツのトルクを把握していますが、
トルク表抜粋
出典:自転車探検!」ttp://www.geocities.jp/jitensha_tanken/torque.html
もちろん、シマノパーツの場合、Manualにトルクが記載されていますので、それを優先しています。 その他のパーツも、どこかに推奨値が表示されています。
なお、GIANTのトルク一覧表によると、パーツ・フレームの素材によるトルク推奨値に差はないようです。カーボンもアルミも一緒!
で実際の締め付けですが、
締まり始めまで六角レンチで締め、そのあとは、トルクレンチで推奨値のMAXまで締めます。
で、規定値に達したら、六角レンチに持ち替え、そのトルクを手で確認して、
「にゃるほど、こんな締まり具合かぁ」と身体に覚えこませます。
感覚的には、推奨トルクは、ゆるく感じます。
以前は、中間値で締めていましたが、はっきり言って締めが甘い。
フォークにいたっては、推奨値MAXで締めていたら、ブレーキのたびに振動が発生。少しきつめで正解でした。
Shopの店長さんも、推奨値だと締めが甘く感じるといっていました。
推奨値MAXでも甘いのではと感じることがありますので、パーツ同士だと0.5Nmほど締め上げたりしますが、フレームの場合は、ちょっとビビリます。
要は、金属微粉末を混入したグリース。これでフリクションを高めて、規定値のトルクでも、パーツがずれるのを防止します。
プロはWAKOSのスレッドコンパウンドを使うようですが、価格的にはこれ。
これを塗ると、パーツの表面にすり傷がつきますが、これなしでも結構接触面は傷がつきますので、気にしません。
今度の休みに、トルクの再点検を行い、特にシートポストとハンドルにはこれを塗布する予定です。
FDのトルクも見直すべきですが、
そのあとの調整が面倒なので、ハトポッポを見習って、先送りします。