第160話 「トルク管理」 | チョイ速ポタリング

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無芸多趣味…… ただいまRoad Bikeに夢中 ……不定期更新日記 
     

雨・夜は走行禁止。当然、レースなんかに出ない(出れない)ポタリング派

玄米黒図工房考察のお時間、第4時限目です。
チョイ速ポタリング-未設定
本日のお題は「カーボンパーツの締め付けトルク」です。


カーボンパーツを取り付けるとき、その締め付けトルク管理にはShopのプロも結構悩むとか。


推奨値で締めると締め付けが甘く、これはこれで危険です。



チョイ速ポタリング-5Nm

特にステムとハンドルバーの締め付けが甘いと、バーに体重をかけたとき、ズルっとバーが下に回り、下手すれば、頭から転倒します。


シートポストの場合は、走っているうちに、ズルズル下がり、途中で位置修正となりますが、命に別状はないケース。


ステムとフォークコラムとの場合は、ハンドルが曲がってしまうけど、走行中に曲がるほど弱い締め付けのケースはロードバイクではあまりないでしょう。

でもMTBだと段差を越えたときに、左45度敬礼 の状態になって危なかった。


STIレバーのハンドルへの取り付けは、これはむしろ倒れたときの衝撃を吸収する意味で、通常のレバー操作では動かない程度に軽く締めた方が良いようです。
印旛沼でこけたときに、しっかり内側にずれてくれたおかげで、カーボンハンドルにはダメージがなかった。


そして、一番気を使うのが、FDの取り付け

ずれたら即変速性能に影響が出ますので、許容範囲のMAX+αで締めています。



かといって、締め付けすぎて、カーボンがパキッといったら、高価なフレームがハイさようならとなります。

パーツがご臨終あそばすのではなく、フレームがあの世に旅立つのですぞ。




私の場合、ステムなどのパーツは、Masahiroさんの「自転車探検!」の「締め付けトルク例」を参考にして、各パーツのトルクを把握していますが、

チョイ速ポタリング-トルク表
  トルク表抜粋
 
出典:自転車探検!」ttp://www.geocities.jp/jitensha_tanken/torque.html

 

 もちろん、シマノパーツの場合、Manualにトルクが記載されていますので、それを優先しています。 その他のパーツも、どこかに推奨値が表示されています。


なお、GIANTのトルク一覧表によると、パーツ・フレームの素材によるトルク推奨値に差はないようです。カーボンもアルミも一緒!



で実際の締め付けですが、


締まり始めまで六角レンチで締め、そのあとは、トルクレンチで推奨値のMAXまで締めます。

チョイ速ポタリング-トルクレンチ

で、規定値に達したら、六角レンチに持ち替え、そのトルクを手で確認して、

にゃるほど、こんな締まり具合かぁ」と身体に覚えこませます。


感覚的には、推奨トルクは、ゆるく感じます。


以前は、中間値で締めていましたが、はっきり言って締めが甘い。

フォークにいたっては、推奨値MAXで締めていたら、ブレーキのたびに振動が発生。少しきつめで正解でした。


Shopの店長さんも、推奨値だと締めが甘く感じるといっていました。



推奨値MAXでも甘いのではと感じることがありますので、パーツ同士だと0.5Nmほど締め上げたりしますが、フレームの場合は、ちょっとビビリます。




そこで登場が、この FIBER GRIP.

チョイ速ポタリング-グリース


要は、金属微粉末を混入したグリース。これでフリクションを高めて、規定値のトルクでも、パーツがずれるのを防止します。


プロはWAKOSのスレッドコンパウンドを使うようですが、価格的にはこれ。


これを塗ると、パーツの表面にすり傷がつきますが、これなしでも結構接触面は傷がつきますので、気にしません。


今度の休みに、トルクの再点検を行い、特にシートポストとハンドルにはこれを塗布する予定です。


FDのトルクも見直すべきですが、
チョイ速ポタリング-ハトポッポ
そのあとの調整が面倒なので、ハトポッポを見習って先送りします