「誰かと心を通わせること。そのものを指して、生きるって言うんだよ。」
他者との関係の中に自己の存在を確認してきた少女。生きるということは独立した存在であることを証明する様に生きてきた少年。
少女は少年の中に自分と同じ【生きることへの戦う姿】を見つけ、惹かれていく。
生きることに対して、まるで反対の考え方の二人が惹かれ合うことなどあるのだろうか。
確かに、同じ方向を向いている二人は、共に歩くことができる。しかし、反対の方向を見ている二人は、お互いを見つめ合うことができるのだ。
やがて二人はお互いが自分の残り半分であることを理解する。そして別れ。
起こることのすべては偶然ではなく、自分の選択の結果なのだと彼女は言う。彼女は不本意な死を遂げるが、大往生だったのかもしれない。
彼女の遺書にはこう書いてあった。
「私のことを好きでいてくれた人、私のことを嫌いだった人、ありがとう。」
私もそう書き残せる人生を生きたい。