
愛されるために、本当の自分を抑圧してしまうのはなぜでしょう?
第一の理由としてあげられるのは「安心感」がないということです。
この理由は決定的です。
さらに、苦痛を乗り越える助けをしてくれるいたわりのある支えがないこと。 そしてお手本がないということ。
これらの理由が、いとも簡単に本当の自分を抑圧させてしまいます。
育った環境で、もし母親が自分(娘)を愛さない、父親が母親を愛さないと、女らしさが愛される体験がほとんどなくなってしまい、女らしさを意識しようとしなくなります。意識するほど傷つくと感じるので背を向けるのです。安心感がないので意識しないという違った形で安心を求めるのです。 男性についても「性」が変わるだけで同じです。
「苦痛を乗り越える助けをしてくれるいたわりのある支え」は「お手本がない」ことにも共通しています。いたわりのある支えとは、思いやりをもって励まし支えてくれることですが、お手本がないとは決定的に支えがなくなることを意味します。
ですから、人間関係に安心できない人の恋愛、結婚は大変です。
尊重されることが大きなテーマになるのも無理がありません。尊重される実感がないからです。
こどもは万能感を持っていますが、それが災いします。両親の不和は自分がいたから、自分がつまらない人間だからと考えてしまいます。そんな自分が尊重されるはずがないと思い込んだらその呪縛から解き放たれることは容易ではありません。
しかし、この呪縛を解くのは、やはり「愛」しかありません。
すべては順調で、私の内も外も静かに落ち着いているという、 私は大丈夫という印象の向こうに呪縛に苦しむ姿があります。そこには安心がなく、その代わりに混乱と恐れと孤独があります。
親切で寛容な励ましに満ちた思いやり、心からの気遣いと理解と尊重。つまり本当の愛と呼ぶに値する真摯な心。
尊重するとは、相手の欲求を無条件で正当だと認め、受け入れ、その価値を全面的に認めて、心から役に立ちたいと思うことです。なにがあっても、どんなことがあっても、役に立ちたいと思う気持ちが、時間がかかるでしょうが、世界観を変えます。
そして、愛されたいために、本当の自分を抑圧する必要がないと心から思えるようになった時、相手をコントロールしたいとも思わなくなるのです。
