PTSDからの回復の道のりは個人差があります。周囲の人の充分な理解が効果のあるサポートにつながります。「まだ、そんなこと気にしているの?もうさっさと忘れてしまいなさい」というような態度こそが危険なのです。

私は、そこに人間の品性を感じずにはいられません。人はひとりひとり違うのだ、自分の決めつけ、思い込みで、安直に話す即物的な人の品性を欠いた態度は決して好ましい結果になることはないでしょう。

PTSDは必ず快方に向かいます。しかし、その障害になるのが無理解、後処理のストレス、孤立感なのです。逆に支援、励ましになるのは、心を打ち明けることのできる存在です。それは人はひとりひとり違うという立場に立って「あなたを理解したい」という態度の実行です。

本人は忘れたい、思い出したくないと願っているものですが、思うように進みません。強く思えば思うほど逆に思い出してしまいます。そんな自分の変わらない状態に、自己否定が強くなり、相談できない状態を強めてしまうので、ますます相談できなくなります。

ですから本人は少しの改善が起こっただけでも、すっかり快方に向かったと思いたくなります。しかしほとんどの場合、実際には以前と比べて少し我慢ができるようになったにすぎないのです。表面的には変わったように見えても、本当は抑圧が強まっただけということが多いのです。
これでは快方とは言えません。

骨折したとき、同じ程度に見えても、それぞれの体質があり、同じようには治りません。心が折れたときも同じです。ひとりひとりの違いを認めてあげましょう。

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