小田玄紀です

 先ほどリミックスポイントの第3四半期決算短信を開示しました。

 

 https://www.remixpoint.co.jp/corporate/news/2019/4936


 前期に比べて売上は98億円と前期比19.9%となりましたが、営業利益については3億円の赤字という結果になりました。この結果に対して投資家・株主の方を中心として多くの方の期待に応えられなかったことに対して、大変申し訳ありません。

 昔からよく、赤字にも「いい赤字」と「悪い赤字」がある、、、ということは言われます。現在仮想通貨市場が去年に比べて大きく冷え込んでおり、また、競合他社の多くでも赤字・・・というように市場要因もありますが、とはいっても赤字は赤字であり、今回の件は言い訳の余地もなく「悪い赤字」です。
 
 他方で大事なことは今回の赤字から何を学び、どう今後に活かしていくかということではないかと考えています。

 その意味でも今回の赤字の要因および現状のリミックスグループを取り巻く状況について改めてこのブログにて表明をさせて頂きます。

 まず今回の赤字の要因は主に2つであり、1つは仮想通貨価格の下落に伴うポジションロスによるものです。去年10月時点でBTC価格も70万円を超えており、それが現在に至るまでに下がっていることによるものです。基本はポジションはヘッジをしますが、一部についてヘッジが足りずにロスをしたことによります。もう1つは業務改善命令に対する経営管理態勢強化に伴うコスト増加および今年のFATFを見据えた対応強化に伴う一時的なコスト増加によります。

 これらについては一時的なものであり、今後において十分に解消可能なものになります。第2四半期時点で連結営業利益7.1億円でしたので実質的に第3四半期の3か月間で10億円をロスしたことになり、これについて大きなインパクトがあることは事実です。

 他方でこれを踏まえても純資産として97.8億円あるという事実、また、当社グループを取り巻く環境はむしろ追い風だと考えていますので、この点についても共有させて頂きます。

 まず、仮想通貨を取り巻く市場環境ですが2018年時点ではビットコイン現物取引量が1日2000億円近くありましたが、今は一日200億円以下と停滞しています。これだけみると市場規模が10分の1以下になったと悲観的になってしまいますが、この市場動向は今後大きく変わっていくと確信しています。

 市場規模が縮小したとはいえ、主要仮想通貨の市場規模で15兆円を超えており、また、海外を中心に仮想通貨に関する法規制が整備される動きがあり、これを踏まえて機関投資家や大口投資家が参入してくることで仮想通貨市場は大きく伸長する可能性が高くあります。

 また、ビットポイントについても現在は日本以外でも香港・韓国・台湾・タイ・マレーシア・シンガポール・パナマなどで事業展開をしていますが、それぞれの国で現地通貨(FIAT)を取り扱っており、また、現地の銀行口座を開設できていること。さらには今後、各国でライセンス取得を実現しようとしていること。これが出来ている仮想通貨交換業者はどこもありません(海外の主要仮想通貨交換業者は仮想通貨取引のみであり、現地通貨(FIAT)は対応していません)。

 組織的な面でも昨年10月からの業績悪化を受けて、組織体制を全面的に変更しました。経営管理態勢もそうですが、開発体制についても抜本的に見直すことを決断しました。これは、今回の第3四半期で赤字を実感したからこそ、この決断が出来ました。幸いにして、現在多くの仮想通貨交換業者にいる方がビットポイントへの転職を希望頂いており、やはり業界の中では少しづつ認知度が出てきたこと、また、これまでの当社の取組が一定以上評価された結果ではないかと考えています。

 また、合わせて本日発表をしましたが、リミックスポイントはこれまで子会社で金融関連事業と旅行関連事業を展開しており、単体でエネルギー関連事業と自動車関連事業を展開してきましたが、今後持ち株会社となり簡易新設分割の手法によりエネルギー関連事業と自動車関連事業についても子会社化をしていくこととします。

 

https://www.remixpoint.co.jp/corporate/news/2019/4939


 このことにより、より機動的に各事業で資本業務提携を実現させることが出来たり、また、新規事業に対する取組も柔軟に展開していくことが可能になります。

 エネルギー市場についてもこれからさらに活性化をしていき、旅行関連事業においても訪日観光客の増加など市場は追い風です。金融関連事業についても先日発表の通り、クリプトファンドへの出資や証券子会社設立などむしろ積極的な施策を投じています。

 諸々の体制変更の結果が出てくるのに3~6か月程度はかかるかもしれませんが、幸いにしてこれまでの数年間の取組により一緒に挑戦してくれる社員や取引先も増え、また、強力なアドバイザーやサポーターの方もいます。株主や機関投資家の方には一時的に再びご迷惑・ご心配をおかけしてしまいますが、リミックスグループとしては結果を意識して取組を進めていきます。

 第3四半期までの結果が赤字になったことは本当に不甲斐なく、これは申し開きようがなく「悪い赤字」です。ただ、この悪い赤字から学び、1年後に振り返ってみた際に「悪い赤字」を「いい赤字」だったと思えるように、今後の取組を実現していきます。今後も厳しくかつ温かくご支援いただければ幸いです。

 2019年2月14日 小田玄紀