小田玄紀です

 

 8月10日にリミックスの決算短信を開示し、本日業績予想の修正を開示したことにより公になりましたが、昨年に立ち上げた仮想通貨交換事業のビットポイントが収益を上げることが出来るようになりました。

 

 このことは、当然リミックスの経営者として、また、ビットポイントの創業者として、とても嬉しいことなのですが、それよりも大きな価値を実現できたことに喜びを感じています。

 

 それが今回のブログタイトルである「新規事業で利益を上げること」の価値です。

 

 昨年、ビットポイントを立ち上げた際に様々なリサーチをしました。仮想通貨交換業を始めることは決めましたが、それを自社単体でやるのか、どこかと提携して推進するのかなどは特に決めておらず、様々な選択肢を検討しました。

 

 国内外の仮想通貨交換業の収益状況や事業計画についても可能な限りリサーチしたのですが、その際に1つ大きな違和感を感じました。

 

 それは“仮想通貨事業はこれからのビジネスなので、今は先行投資をするべき時期だ”と多くの事業家が考えており、「将来の可能性」を追い求め「現在の利益」を追求していない姿勢でした。

 

 このため、事業として利益を出す仕組みを持たないで会員数や取引量の増加を計画したり、また、3~5か年後に高い収益が上がる事業計画を作成して高いバリエーションで資金調達を実行する企業が多く存在していました。

 

 この考え方は市場が拡大し、その中でのシェアを争う状況であればあながち間違っていないのですが、仮想通貨ビジネスは市場自体をこれから創りあげていく段階です。

 

 市場とは事業取引の結果として創出されるものであり、まず事業があってその結果として市場が形成されます。決して市場が先に存在していくものではありません。

 

 去年、私が感じた違和感は仮想通貨の市場がただ取引量や会員数といった事業推進における指標のみに先行して創られようとしていることであり、最も大事な「利益を上げる」ということが軽視されているということでした。

 

 しかし、事業を継続していくためには利益を上げることが最も重要であり、事業が継続してはじめて健全に市場は創られていきます。そこで、私自身が決めたこととして「ビットポイントでは確実に収益を上げるための仕組みを構築していこう」ということでした。

 

 結論として立上げより1年ちょっとかかりましたが、様々な試行錯誤の結果として、ビットポイントは利益を上げることができ、また、それが現状の環境下においては継続性がある体制を構築することが出来ました。

 

 仮想通貨交換業はこれから成長していく事業です。しかし、ゼロまたはマイナスに何をかけてもゼロまたはマイナスの拡大です。まずは現状の市場環境でもプラスの状態を作り出し、それを拡大していくことで初めて市場拡大の恩恵を被ることが出来ます。

 

 このことを体現するためにも、今期の利益化には強くこだわりを持ち、それが今回公にできたことをとても嬉しく思います。仮想通貨市場がただ話題性としての市場でなく、ビジネスチャンスとしての市場として形成されていくためにも、これからも利益に対するこだわりを持ち、様々な取組を実現していきます。

 

2017年8月22日 

 小田玄紀