会社の社員(労働法では正確には、従業員と言うらしい)の一人一人の能力や適性やモチベーションなどを会社側が細かく把握して、それぞれの社員の特性に合わせた役割やチャンスの与え方をする管理方法の事を「タレントマネジメント」と言うらしい。


昔は、優秀がそうで無いかの単一軸で評価していたし、もっと昔は年功序列だったが、今どきは「一人一人が最大化する事が組織全体の最大化に繋がる」と広く信じられるようになってきた。


このタレントマネジメントを会社で管理するためのソフトウェアが幾つも出ていて、近頃はテレビCMにも登場している。


一つはタレントパレットとと言う名前のソフトで、もう一つはスマートHRと言う名前のソフトだ。それぞれ個性的なCMだ。


中でもスマートHRのCMの方は、椎名桔平と男の子の会話シーンで、そのソフトの使い方が簡単だと言う時に「俺でも出来るくらい・・」と椎名桔平が言うと、男の子が「自分を卑下するなよ」と言い返すセリフが印象的だ。


ネットを見ると、この「卑下するな」と言うセリフが分かりにくいと批判する人もいるようだが、私にはとっても記憶に残る名セリフだと思った。


日本社会には「謙遜」が美徳だとして、贈り物に「つまらないものですが・・」とか、アメリカではあり得ないネガティブな表現を使うので、単なる謙遜なのか本心で卑下しているかが本人にも分かりにくい事が多い。まして「俺でも分かる」はもはや慣用句になっているので、卑下する意識が余り無いシーンなのだが、職場を含めて日本人社会にもこの「敢えてマイナスに捉える」間違った習慣が多々ある事を皮肉ったCMなのだ。


とは言え多くの日本人は、卑下や謙遜の反対は自慢や誇大主張だと勘違いしてしまう。


卑下でも自慢でも無い、

レッツ テイカ チャンス!

くらいが一番良さそうだ。


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