今から十数年前、東日本大震災の少し前に自民党は失速して政権与党から野党に落ちた。代わって当時の民主党が政権を担当したが、自民党から転じた政治家が中心で、声が大きい割には政治実行力が無かった。日本の政治は国会議員の「立法」と、中央省庁の「行政」とが分離していて、声を上げる議員出身の大臣は大きな行政を機動的に動かすのは難しかった。折しも未曾有の東日本大震災が起こり福島第二原発の事故対応だけでも、大慌てで要領を得なかった。そして、再び自民党と入れ替わった。


とは言え「野党第一党」のポジションに掲げて政権批判を続けていたが、大阪の地方政党から始まった「維新の会」が勢いを高めている。そのため連立与党であぐらをかいていた公明党が「東京での選挙協力の解消」になったり、民主党の存在感もズルズルと落ちぶれてきた。


そして民主党は二つに分裂して現在に至る。


野党はたくさんあるが、大きな議員数を持つ大規模野党である立憲民主党や日本維新の会など、中堅規模野党の共産党など、人数は少ないが派手なパフォーマンスをする過激少数野党のN党やれいわ新撰組など。かつては大規模だったが今は消えつつある社民党などもある。


民主主義だから政党は勝手に作れるし、選挙で投票が集められれば議員を出せるし国会での活動もできる。しかし多くの大小の野党は政権批判が中心で、政権に代わる政策提言はほとんど無かった。


これからも大小のパフォーマンス野党は残るだろうが、それらは政権への牽制効果はほとんど無くて、自民党政権の安定維持に結果的に貢献するだけだろう。


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