世の中では、大学の理数系専攻の人の方が「論理的だ」と
思われているが私の経験ではそのような理数系優位は無いと思う。

一見論理的と見えるが単に理屈っぽいだけの人も多いし、
決まった単純ルールには正確に従うが社会問題のような
多次元な課題でルールが見えてこないと簡単に諦めてしまう人は、
本当に論理的とは言えないと思う。
打算的で経済合理主義な人の中にはある意味で論理的だが
社会合理的ではない人たちもいる。
同じように、理数系の人材には判断の範囲を自分が得意な分野に
押し込めて他を排除する場合があるがこれも不合理だ。

人は判断をする時に、その場の「判断基準」に照らすものだが
予め明確なルールがある場合とハッキリしない場合がある。
ルールがハッキリしない場合にも納得性のある判断基準を
その場で用意できる事は難しいがとても大切だ。

つまり判断そのものではなく、判断基準を適切に作れる事が
論理的思考力と呼ぶべきだと思う。

判断基準には、タイムリミットが重要なものも多い。
アポロ宇宙船事故での判断や、原発事故での判断などは
何もしないことが最悪につながるような時間依存な判断だ。

判断は自分一人でする場合もあれば、多数の人たちの合意を得て
初めて成立する場合もある。
今のイギリスは、判断の迷路に迷い込んだ状況だ。
あんな混乱状態では、メイ首相一人がいくら頑張っても
結論に収束させるのは極めて難しいだろう。
イギリス議会全体が屁理屈で非論理的な状況に陥っている。

昨年秋の台風で我が家のマンションの屋根が大破した。
ところが修繕案がいくつかあり、それぞれ一理あって
マンション住民の中で、意見が分かれて住民投票した。
マンションの大規模修繕には全体の4分の3の賛成が必要だったが
不投票の人がいくらかいたので、それと第2案の賛成者を
合わせると、第1案の反対が4分の1を超えそうだった。
住民全員がなんらかの修理をする事には賛成なのに
この4分の3ルールをそのまま適用すると
どの案も否決される可能性があった。
これなどは、決議の進め方を工夫すれば4分の3に
スムーズに導ける方法があるのを知らない愚かな判断だった。
幸い今回はギリギリ4分の3の賛成で第1案が決まった。

論理的思考力には、様々な状況で判断基準を調整できる事が
とても大切だ。

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