かわいがっていなかったわけではない…けれど | ここから青空

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日々の暮らし 身近なできごと 大事な思い

今住んでいる地では、まだ外飼いのわんこが多い。

庭に犬小屋がある家がまだまだある。

 

散歩をしていて、外飼いのゴールデンレトリーバーを見かけたときは驚いたけれど、

外につながれているミニチュアダックスフンドを見たときにはもっと驚いた。

 

ゴールデンくんのお散歩は、

高齢の飼い主さんが農作業用のリアカー車を運転し、

その荷台の柵にわんこのリードをつないだ状態でしていた。

飼い主さんは足が悪かった。

運転は本当にゆっくりで、わんこの歩みには合わせていた。

 

ダックスくんを散歩させているのも高齢の方だった。

手にスコップを持って散歩していた。

 

そのどちらのお宅とも、その後、顔なじみになった。

 

ゴールデンくんが老衰で亡くなった後、伺って話を聞いた。

飼い主さんは、公営のペットも火葬できる火葬場に預けようとしたものの

そこでは、“亡くなったペットの数がある程度まとまったら、まとめて火葬”と知り

激怒し、断った。

うちの大事な犬をゴミの焼却処分みたいな扱いするな!

ペット専門の火葬場に連れて行ったという。

 

お宅にお邪魔して、思い出話を伺った。

子犬の頃からのたくさんの写真や、

地域の会報に取り上げられたときの記事の切り抜きなどを見せてもらった。

 

 

ダックスくんも高齢だった。

目も耳も悪くなっていた。

飼い主さんは、ブラシはかけるけれど洗ったことはないといっていて、

見かねたご近所さんが、年に何回かは洗ってあげていたという。

夜は玄関の中に入れていたが、基本は庭で過ごさせていた。

 

具合が悪くなり、散歩を嫌がり、フードを食べなくなって

頼まれて“初めて”動物病院に連れて行った。

そこで治療と同時に、“初めて”シャンプーとトリミングをしてもらった。

 

見違えるようにきれいになった数日後に、亡くなった。

 

 

飼い主さんは今でも、寂しい寂しいといっている。

飼いたいと思うけど、もうこの年じゃ無理だしねと今でもいう。