今度の定期演奏会は
一番前の席、トップサイドで
弾くことになる
トップの女房役
何故、練習嫌いの私がこの席を
引き受けてしまったか、
後悔先に立たずとは、まさにだ
長年、緒先輩方の後ろに隠れて
エアヴィオラを繰り広げてきた私
エアヴィオラ選手権なるものでもあれば、私は必ずや優勝する腕前だ
今回は、まさかね
トップに座る私の旦那様役は
別のオケでの私の後輩の
かわいこちゃんだ
ちっとも先輩らしさを見せられる兆候もなく、こんな女房棄てられるじゃないかという私に
「matu先輩が隣で弾いてくれるだけでいい」
と、言ってくれる
ああ、なんて後輩のかがみ
私を泣かせてどうするの~
今回はそれだけじゃない
後ろの席から10人の熱きヴィオラの
皆さんの音が骨の髄まで終始響く
体全体が音に共鳴して、私自身が
楽器になったような錯覚がおこる
私が出さなきゃいけない音は、
こんな音じゃないはず
ベートベンはこんな音を求めていない
あせりと、恐怖
自分への期待と、皆のがんばり
お客様と仲間と作曲者を
がっかりさせたくない想い
そして、頼りになる旦那様に
少しでも女房は報いたいのだ
考えただけで胸がつまって、
涙がでそうだ
コンクールで賞を取ることだけを
考えて弾いていた昔から考えると
ほんとのオーケストラの楽しみは
これなんだと思える皆との出逢いに
感謝しきりの私です
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