バランス理論がめっちゃ面白い | kaz珍道中 〜アラフィフ通信大学生&日本語指導員〜

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アラフィフから日本語教師を目指して大学生(通信制)になる。
2021.4月、文学部(日本語主専攻)へ3年次編入学、2023.3月卒業。
2023.4月、年少者について更に学びを深めるため、教育学部へ入学。
同時に小学校で日本語指導員スタート。

心理学概論Ⅰのスクが始まっており、今日は2日目です。

今日習った社会心理学、ハイダーのバランス理論がむちゃくちゃ面白かった!

たぶん来週の試験に出そうなので、備忘録としてもすぐに書いてみます。

(長くなるよ~)


P(自分)、O(相手)、X(対象←人でも物でもよい)の三角関係、バランスが取れてれば(均衡関係)心地よい、反対に取れてなければ(不均衡関係、インバランス)心地よくない。


人間の性(サガ)で、このインバランス状態では落ち着かない、長く保てないので、なんとかしてバランス状態に持っていこうとするのだそうです。


バランス状態とインバランス状態にはそれぞれ4つのタイプがあり、図にしたのがこちら。


(雪花新聞さんより画像お借りしました)

上がバランス状態、下がインバランス状態です。

例をあげてみます。
P(私)、O(相手)、X(対象、人か物)

[バランス状態] 
P×O×X=+になる場合

①私も娘もBTSが好きだ。
 (P+、O+、X+)

②私も娘もムカデが嫌いだ。
 (P+、O-、X-)

③私はBTSが好きだが知人Aは嫌いらしい。私はAと仲良くないので、AがBTSを嫌っても構わないしどうでもいい。 
 (P-、O-、X+)

④私は知人Bも苦手だ。
そのAとBはいつもつるんでいる。
嫌いなAとBが仲良くしてるのは私には関係のないことだ。
 (P-、O+、X-)


[インバランス状態]
P×O×X=-になる場合

⑤私とAとCでご飯を食べている。
Aも嫌いだが実はCも嫌いだ。
おまけにAとCもむちゃくちゃ仲が悪い。
早くここから立ち去りたい。
  (P-、O-、X-)

⑥私が当選したBTSのライブの同行枠に嫌いなBが泣いて頼むので連れてきてやったが、やっぱりBと来ても楽しくなかった。
連れてくるんじゃなかったと激しく後悔している。
  (P-、O+、X+)

⑦娘と映画を見に来た。
私はホラー映画が大好きだが、娘は苦手なのでラブコメにしようと言われた。
でもホラー映画が今日までだったので、嫌がる娘を説き伏せてホラーを観た。
上映後、娘は真っ青な顔をして口をきいてくれなかった。
  (P+、O-、X+)

⑧怒っている娘をなだめようと「なんでも好きなものを食べさせてあげる」と言ったら、エスニック料理店を指定された。
私はエスニック料理が苦手だが仕方なく付き合った。
何一つ美味しく感じられなかった。 
  (P+、O+、X-)
(本当はエスニック料理は好きです)

特に注目すべきは、インバランス状態ですね。
インバランス状態は「落ち着かない、長く保てない」なので、何回かは我慢できると思うんですよ。
でもこれが毎度続くのは我慢ならないわけです。

なので人は自然とバランス状態に持っていこうとします。

⑤をバランス状態にするのは簡単ではないですね。
全ベクトルが嫌いなわけですからね。

⑥から⑧は1つに手を加えればいいので、⑤よりは楽ですね。
⑥ならライブに連れて行くのをBにせず娘にすればいいし、⑦⑧はお互いに好きなものを選択すればいい。

ただ、私が挙げた例のように簡単に変えられないケースもあるわけです。
例えば⑤。
相手B(図のO)を動かせないとします。
Bとなにかしら行動しなければならないとして、そこでバランス状態に持っていくとしたら。
③か④の形に持っていけば、バランスが取れて落ち着くわけですから、③ならBが嫌いなもので私が好きなものにする、④ならBは好きだが私は嫌いなものにすると収まりがよくなるようです。

んー、③はXの対象物に人を持ってきたらわかりやすいですね。
Bが嫌でもそこに私と仲の良いDがいてくれたら確かに落ち着きますね。
で、BはDとも仲良くないわけなので、私とDで話して、Bは黙ってご飯食べててもらえば。

④は逆に自分がBの立場になるってことですよね。
うーん、どうだろ。
仲良しAとBがペチャクチャ喋ってて私は蚊帳の外。
でも2人とも嫌いなので……うーん、それなりにイラッとする状況だけど「勝手にしたら」という心境で、まあ収まりよいのかもですね。
④のスタンスはX(対象)が人であれ物であれ「私は干渉しない、知らん、関係ない」という冷めた状態にならないとですね。

たしかに、Xが人の場合の⑥⑦がキツイですよね、ほんと。

⑥のケースだと、私とBは仲が悪いのに席が近いとかで、クラスのアイドルEちゃん含め毎度3人でご飯食べてて、なぜかいつもEちゃんがBとばかり喋ってる。
これはちょっとヤキモチ妬きますよね。
それがしばらく続くとバランスをとるために④の形をとり、私はEちゃんとも疎遠になり、嫌うようになるわけです、うわー。
または、大嫌いなBとも仲良くなるためにBの良さを見出し①の関係性に。
努力が必要だけど、これが1番平和。
もしくは、BとEちゃんの関係性を悪くするよう画策し、③の形に持ってくるわけです。
あーやだやだ。
でもそういうことする子、いたかもですね……。
だから男女問わず三角関係って難しいんだなあ。
しかも、バランスをとろうとする人間のサガによるものだったとは。

さてこの理論によれば、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」は、必然的に生まれたことわざということになります。

つまり、嫌いな坊主(O)、だけど罪のない袈裟(X)、私(P)と坊主の関係はマイナス、切っても切り離せない坊主と袈裟の関係性はプラスだから、この三角関係はインバランスの⑥になってしまう。
そこで「袈裟まで憎く」して、④の形を取って「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」になってバランス取ったわけ。

めっちゃ面白い!!