互助会ヤミ退職金事件の一部が大阪高裁で敗訴した件で、高砂市は上告を行わないようです。


1.「不満の冬」から「春」へ・再論

昨年の春に「『不満の冬』から『春』へ」というタイトルでも何回かにわたって書いたように、これからの行政改革は、単なる削減の議論ではなく、市民の満足向上という視点で行うべきであると、私は、考えてます。(たとえば、http://ameblo.jp/genjyoudaha/entry-11502884256.html )ただ、これは「削減の議論」を避けて耳障りの良いことだけを言っているのではありません。市民満足の向上を目指す裏には、削減の議論は存在することを見過ごしてはなりません。


従来は、「市民の満足向上」(あるいは、総合計画)にとって、当該事業は有効かという問い直しが少なかったように思います。そして、この問い直しの中で(PDCAサイクルを通じて行われる)、市民の満足向上にとって有効な事業を重点化するとともに、あまりそう思えない事業を縮減する。また、従来は事業単位で見直していたものを、事業の下位概念である業務単位で考え直す。


これを全庁的(各セクション)に考えるための「業務改善運動」であり、またイノベーションの一つの契機だと思います。(http://ameblo.jp/genjyoudaha/entry-11766872227.html )


2.さらに、もう一歩
①中期財政計画

中期財政改革と行政改革とを連動し、中期財政計画上、行政改革の効果を目に見えるようなかたちにすることができないでしょうか。このようにすることにより、「コストを削減している」という感覚から「必要な財源を生み出している」という意識へと行政改革のモチベーションを変えるのが主眼です。


現況で求められているのは、「市民満足の向上」(≒行政サービスの向上)と削減とをアウフヘーベン(止揚)することではないでしょうか。


②予算の資料「事業の概要」

予算の資料である「事業の概要」を見る限り、事業の目的や目標について、まだ不十分な点があるように思えます。これでは、PDCAサイクルは回せてないところもあるのではないでしょうか。すなわち、市民満足の向上を図る前提を欠くことを意味すると思います。(また、後日触れたいと思います)


③総合計画上の位置づけ

自らの事業は、総合計画上のどこに位置づけられるかを各セクションが自ら考える必要があると考えます。当然できている建前でしょうが、もう一度考えることは、頭の中を整理し、自らが扱う事業、業務を見直す上でも有意義だと思います。

④イノベーション

イノベーションの契機は、他に外部とのネットワークや風通しのよい職場環境、コミニケーションの活性化など色々あります。研究、検討の余地はまだあると思います。