こんにちは。
ただのおばさんです。
先日、愛犬きたおが茶色い犬から白い犬になって、
介護が必要になったことを書きました。
同時に読んでいた本が、モブノリオさんの『介護入門』です。
おばあちゃんの介護をした自身の体験をもとにした小説です。
以前から「家族だから大切」とか「血のつながりがあるから特別」とか、
そんな価値観に疑問を持っていたただのおばさん。
(完璧な幸せいっぱいの家族に生まれていたら、
考え方は違っていたかもしれませんが…)
『介護入門』には印象的な言葉がたくさん書いてあります。
例えば、
「血の話に移ろうか。血とはなんだろう。血の濃さとはなんだろう」
「寧ろ血がどれだけウソかとさえ思う。
俺が祖母に虐待を受けて育ったのなら、俺はとっくに
『早う死ね、クソババア』と身動きとれぬベッドの上からじわじわ伸びる唾をたれ落としているだろう」
虐待をする親に対して
「血の物語に胡坐をかいた他人なのだ」
「血の濃さなんか介護には糞の役にも立たぬのだよ」
「寧ろ血は遠きにありし者に近きを錯覚させる」
ただのおばさんは、ぶんぶん頷きながら本を読み進めています。
ただのおばさんがもし、家族から虐待を受けていたら、、、
きっとその家族の介護はしないでしょう。
そんな人のことは放っておいて、
小学生のとき、文章を書く面白さを教えてくれて、
優しい大きな器でクラスのみんなを抱きしめてくれた
担任の先生の介護をすることでしょう。
愛犬きたおとは血は繋がっていませんが、
12年間、たくさんの癒しをくれて、
たくさんただのおばさんが迷惑をかけてしまうこともあって、
冬はふかふかして、換毛期にはカモメ眉になる。
愛らしい姿を見せてくれる、
そんなきたおの介護を、笑いながら、いっぱい悩んだりもして、
喜びいっぱいの気持ちでやりたいと思う、ただのおばさんなのでした。
最近、FODに入って古畑任三郎を見ているただのおばさん。
かの有名な音楽を口ずさみながらきたおのしっぽを遊びました。