こんにちは。
ただのおばさんです。

ある日の夜、夫のただのおじさんと並んで道を歩いていたときのこと。ただのおばさんは、恥ずかしながら歩きスマホしていて、ちゃんと前を向いていませんでした(ごめんなさい、もうしません汗)

するとただのおじさんが突然「ぶつかるで」とただのおばさんを引っ張りました。ただのおばさんは、横にずれたのに、前から歩いてきた知らんおじさんがよろよろっとこちらに寄ってきて腕が少しだけぶつかってしまいました。

腕がぶつかると、その知らんおじさんはくるんっ!とUターンして、ただのおばさんとただのおじさんの後ろにピッタリくっついて、後ろからついてきたのです!

ただのおじさんは小声で「ついてきてるで」と言いました。ただのおばさんは急に怖くなって、ただのおじさんを盾にしました。

しばらく歩いたのち、ただのおじさんが人の多いところでぴたっと立ち止まりました。すると、知らんおじさんは少し戸惑いを見せたのち、先を歩いて行きました。

ただのおじさんは「あいつは目がやばかったねん。たぶん、酔っ払っていて気が強くなっていたから、ケンカしたかったんやと思うで」と言いました。ただのおばさんは「でも、あの知らんおじさんは小さかったよ」と言いました。「小さくても鍛えてる体やった。あいつはやるつもりやった」と言いました。

ただのおじさんは、パックンマックンのパックンから、オリンピックの強化選手と間違えられたほどのゴツゴツイカツ巨体です。いくらなんでも、このアメフト選手のようなただのおじさんとケンカしようなんて、、、ホントに思ったのだろうか、、、。

ただのおばさんは、先日「世界仰天ニュース」で取り上げていた、池袋の無差別殺人事件のことを思い出しました。犯人は、2人で一緒にいた老夫婦のおばあちゃん、そして、若い夫婦で一緒にいた奥さんの2人を殺害しました。どう考えても、自分よりもはるかに弱そうな女の人を狙ったのです。

ただのおばさんは怖くなりました。弱そうなただのおばさんが狙われていたかもしれない!!

知らんおじさんにつけられていないか、十分注意を払いながら帰宅。


家に帰ってから、ただのおじさんは、「もし、あの知らんおじさんが向かってきたとしたら、こうやで! シュッ! 普通にグーでパンチを打ったら、こっちの指が痛いねん。だから、手のひらの手根部で鼻をつぶすねん。こうや! あちょー! 鼻をかちわるで!」と、怖い言葉を連発しながら、ただのおばさんの顔に向けて手のひらあちょーをやってきました。


さらに、「でも刃物を持っていた場合は、素手では危ないで。その場合は、分厚いカバンを盾にして突撃や!どすっ!壁に追い込むで!」と、会社に持って行っている推定5キロの分厚いカバンを盾に、ただのおばさんに体当たり! うぎゃ!ただのおばさんはいとも簡単に吹き飛ばされました。


悔しいただのおばさんは、手のひらあちょーをただのおじさんにお見舞い! しかし、「ただのおばさんは背が低いから、このストロークの間にやられるで。あちょー!」と、逆に攻撃されました。


その後も、空気を相手に手のひらあちょーや、体当たりの練習をするただのおばさん。


その姿を見てただのおじさんは、「ただのおばさんは戦ったらダメや。身を滅ぼすで。防犯ブザーでも買っといたほうがええで」と冷静にアドバイス。


ただのおばさんは「おまいを倒すために練習してるんだ!あちょー!」と再びただのおじさんに攻撃。すると、カバンなしのどでかい腹でぼふっっ!と体当たり! ただのおばさんは、またしてもいとも簡単に吹っ飛んでしまいました。


もうおとなしく防犯ブザーを買おう。

世の中の悪いやつ、鼻をかちわるで! 

心の中で思う、だだのおばさんなのでした。