こんにちは。

ただのおばさんです。

 

10数年前、まあまあでかいTSUTAYAの

ホラーコーナーを歩いたただのおばさん。

 

「俺っちだよ」

 

ただのおばさんに囁きかける声が聞こえた気がしました。

どこ? ただのおばさんに話しかけるのは誰なの?

 

「俺っちが、このまあまあでかいTSUTAYAの中で一番くだらない映画だよ」

 

今度は、ポンポンと肩を叩かれ、

はっきりと、そういわれたような気がしました。

 

声のする棚を見るただのおばさん。

そこに、運命の作品があったのです。

その作品とは……。

 

 

 

『ムカデ人間』

 

つ・な・げ・て・み・た・い。

 

そうです。

コアなファンからカルト的な人気を誇る名作(迷作?)

『ムカデ人間』です。

 

そのパッケージ。

タイトル。

つ・な・げ・て・み・た・い。の言葉に。

ただのおばさんは心臓をつき破られたかのような感覚を覚えました。

 

間違いない!!

この作品は、とんでもなくくだらない作品だ!

哀しい気持ちも、寂しい気持ちも吹き飛ばす、

とんでもなくくだらない作品だ!!!

 

主人公は、シャム双生児の分離手術の名医だったハイター博士。

引き裂く手術ばかりしているうちに「つ・な・げ・て・み・た・い」という願望にとらわれるようになりました。

ハイター博士扮するディーター・ラーザーさん(代表作はムカデ人間)の

気持ち悪い演技!!!は最高!!  ディーターさんは去年お亡くなりになりました。悲しかった。

 

繋げられらた3人の俳優さん。

真ん中の人、超かわいそう!!

一番前の人、何故か関西人!!

うんこをするときに謝る!

 

ただのおばさんは、ただのおばさんは、

この名作を観て、くだらねーーーーーーー!!!

こんなくだらない作品を撮った監督のトムシックスさん、くだらねー!

俳優陣のみなさん、くだらねーーーー!

スタッフのかたがた、くだらねーーー!

 

そして、ただのおばさんの悩みなんてくだらねーーー!

ただのおばさんは、もう元気!

どんなくだらないことだって、一生懸命に向き合えるプラス思考になったよ。

 

ムカデ人間が海を越えて、

ただのおばさんに会いに来てくれたことに心の底から感謝しました。

 

その後、ただのおばさんは、

イイ感じになった男性に好きな映画を聞かれ「ムカデ人間」と答えました。

その男性は、律義に「ムカデ人間」を鑑賞してくれたのですが、

「何とも言えません」と一言LINEをくれて、音信不通になりました。

 

ただのおばさんは、旦那さんのただのおじさんと一緒に「ムカデ人間」を鑑賞したことがあります。

ただのおじさんは見終わった後「時間の無駄や」と言いました。

 

ただ一人だけ。わかってくれたのは友人でした。

 

ただのおばさんは、若いころからの仲良しに「ムカデ人間が好き」と打ち明けると、

仲良しは「あれは映画じゃない」と言いました。

 

そして、そのあと。

 

「あれは芸術だ」と言いました。

 

ただのおばさんは、思いました。

 

この親友といつか、つ・な・が・っ・て・み・た・い。

 

と。ぷぷぷ。くだらねえ!

 

 

 

 

しつこく#5に続きます。